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ギリシャはユーロ離脱しかない

  • ノリエリ・ルービニ

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2012年5月28日(月)

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もはやギリシャが競争力を回復し、成長を実現するにはユーロを離脱するしか道はない。離脱は、周辺国及びユーロ圏金融機関に自己資本の大幅な目減りなど深刻な影響を招く。だがIMF及びECBが必要な支援をギリシャ及び周辺国に行えば、打撃の緩和は可能だ。

 ギリシャのユーロを巡る悲劇は最終章を迎えつつある。ギリシャが今年か来年に、デフォルト(債務不履行)を起こし、ユーロ圏を離脱する確率は極めて高い。

 ユーロからの離脱を先延ばしし、6月の再選挙を経て誕生する新政権が、財政緊縮策と構造改革を柱とするこれまでと同様の政策を導入しても、そうした既に失敗した政策でギリシャの成長や競争力を回復させることはできない。

残る選択肢は秩序あるデフォルト

 ギリシャは、債務の返済不能、競争力の喪失、対外赤字、深刻の度を増す不況という悪循環に陥っている。この悪循環を断ち切るには、欧州中央銀行(ECB)、欧州連合(EU)、国際通貨基金(IMF)(いわゆる「トロイカ」)による協調・支援の下で、秩序あるデフォルトをし、ユーロ圏から離脱するしか道はない。

 それがギリシャ及びほかのユーロ圏加盟国への副次的ダメージを最小限に抑える方法だ。

 トロイカがまとめた直近の金融支援策がギリシャに与えた債務減免の規模は、同国が必要としていたものよりはるかに小さかった。もっとも、ギリシャの公的債務がもっと大幅に減免されていたとしても、競争力の急速な回復がない限り、ギリシャが成長を取り戻すことは難しい。

 そして成長を取り戻せない限り、債務の重しは持続不可能であり続ける。

 ただ、競争力の回復につながるような選択肢はいずれも、通貨価値の実質的な切り下げを必要とする。

 ギリシャの競争力を回復させる第1の選択肢は、ユーロの価値を急落させることだ。だが、ドイツの競争力が強いこと、そしてECBが積極的な金融緩和を行っていないことから、ユーロの急落という選択肢はあり得ない。

 第2は、構造改革によって、賃金の伸びを上回る生産性の伸びを実現し、単位当たり労働コストを急速に下げることで競争力を回復させるという方法だ。だが、このシナリオも描きにくい。ドイツでさえ、こうした形による競争力の回復には10年かかったわけで、ギリシャがさらに10年にも及ぶ不況を耐え抜くことなどできない。

 通貨を引き下げる代わりに、物価及び賃金を引き下げて競争力の回復を図るという方法も、ギリシャを5年に及ぶ深刻な不況に追い込むだろう。

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