• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

IBMからオリンパスへ続く「深く透明なブルー」

【第1回】社外監査役が見た臨時株主総会

  • 名取 勝也

バックナンバー

2012年6月7日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 1986年に弁護士となってから、25年が過ぎた。その間、日米の法律事務所で働いたのは通算5年に満たない。残りの20年間近くは、いわゆる社内弁護士であった。アップル、サン・マイクロシステムズ、IBMといった世界的IT企業の日本法人と、ファーストリテイリングという日本企業らしくない会社で、法務・知財の最高責任者(General Counsel=ジェネラル・カウンセル)として過ごしてきた。

 2012年1月末でIBMを退社して自らの法律事務所を立ち上げたことで、そういった社内弁護士の立場を終えたが、今後も企業とのボーダーを余り意識しないような仕事の関わり方になるのかなと漠然と思い、またそれを希望してのスタートを切った。

 そして、まだ事務所の場所も決まっていない2月に、社会の注目を集めているオリンパスの指名委員会から連絡をもらい、同社の社外監査役就任についての打診を受けた。一般的な報道内容以上には同社に関する問題を知ってはいなかったが、その重大さはある程度認識していたので、自分に務まるか自信はなかった。反面で、オリンパスがこれから正していかなくてはならない経営トップのコンプライアンスと会社としてのガバナンスの構築に、自らの経験を活かしてみたいという気持ちも強くあった。

オリンパスは「澄んだブルー」を取り戻せるか

 IBMは、そのコーポレート・ロゴの色からBig Blueと呼ばれることがある。オリンパスのシンボルカラーもブルーのようだ。今回のオリンパス問題について早くから調査をしてきたと言われている山口義正氏執筆による『サムライと愚か者 暗闘 オリンパス事件』中にある記述を引用させてもらうと、「写真愛好家の間でオリンパスのカメラは伝統的に青の発色の良さで知られ、特に海や空の写真は抜けのいい、自然な青を表現してくれる。オリンパス製を好んで使うネイチャー・フォトグラファーも少なくない。この青を称えて「オリンパス・ブルー」という言葉まであるほどだ。複雑に組み合わされた何枚ものレンズ群に、光をどう通せばいいのかを知り抜いた技術者がカメラを作っている」(同書159ページ)。

 山口氏は続けて、「そのオリンパス・ブルーが不祥事ですっかり黒くくすみ、あの抜けるような透明感は損なわれてしまっていた」とも書いているが、IBMだって1990年代初頭に深刻な経営不振に陥り、そのブルーが色褪せたこともある。外部から招聘したガースナーのもと全社一丸となった努力により、IBMは見事にV字回復を遂げ、現在では世界中の顧客企業の成功と成長に貢献しているし、今後もそうあり続けるだろう。

 オリンパスも、立派な外部取締役を招き入れる様だ。素晴らしい技術に基づいた製品と、多くの役員と社員の努力をもってすれば、また鮮やかなオリンパス・ブルーを取り戻すことができるであろう。IBMで感じた深く澄んだブルーの続きを、オリンパスで見てみよう。ぜひ見てみたい。3月、同社の非常勤社外監査役候補となることを引き受けた。

コメント3

「弁護士のミタ」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

もっと事業を効率化して、料金を下げて、消費者に貢献しないと業界はだめになってしまう。

和田 眞治 日本瓦斯(ニチガス)社長