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「ガチャ」と「クルマ」から見えるもの

企業と人間の「当たり前」はなぜ違う

2012年6月5日(火)

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 経済記者という仕事をしていると、折に触れて考えさせられるのが「企業とは何か」という命題だ。

 広辞苑を引いてみると「商行為またはその他の営利行為を目的とする社団法人」とある。言うまでもなく、利益をしっかりと上げるのは企業にとって最も重要なことだ。利益を上げれば、納税し、社会に貢献することができる。そして継続的に利益を上げて成長するためには、社会とうまくバランスをとらねばならない。

 こんな当たり前のことを改めて考えさせられたのは、自分が担当記者としてこれまでに関わってきた2つの業界で、大きな出来事があったからだ。1つは日本の経済の成長を担い続けてきた産業、もう1つは今後の成長を担うべき産業だ。

被災地だから投資する

 前者は自動車産業だ。

 トヨタ自動車が1兆円、日産自動車が7000億円、ホンダが6200億円というのが2012年度の国内自動車大手3社の連結営業利益予想だ。2011年は東日本大震災やタイの大洪水といった天災によって、生産面で悪影響を受けた自動車各社だったが、業績の好転を見込む。2011年度が危機に立ち向かう年であったならば、2012年度は成長に向けてアクセルを踏み込む年といったところか。

 調査会社の米IHSオートモーティブは2011年に7557万台だった世界販売台数が、新興国の需要拡大を受けて2015年には9348万台まで増えると予想する。だが、冷静に状況を見渡せば、事態はそう楽観視できない。アウディなど十数のブランドを傘下に収める独フォルクスワーゲンや、韓国の現代自動車が業容を拡大している。

 その中で日本の自動車産業は今後どのように競争力を磨けば良いのか。日経ビジネス6月4日号の特集、「検証 日本車 本当の実力」はこのシンプルな問いから生まれた企画だ。各社の強み、弱みを財務・戦略などの観点で徹底分析した。

 詳細は本誌に譲るが、本稿では別の角度から、仮説を立ててみたい。「尊敬を勝ち取る企業」かどうかが、競争力に大きく影響する、というものだ。尊敬という言葉は少々分かりにくいが、個人の感覚から見て「当たり前のことをできる企業」という意味で使っている。

 トヨタ自動車は中部、九州に次ぐ、東北を国内第3の生産拠点にすることを決めた。タイの大洪水の直後、豊田章男社長は「(タイに)さらに投資を拡大することはあっても撤退はしない」と断言した。

 株主を代表するアナリストには、特に東北への投資について「不合理極まりない経営判断」と批判する人も多い。だが、結局企業は人の集合体。従業員、取引先企業にとっては、その判断に誇りを持ち、あるいは感謝する気持ちは持てども、その逆はないだろう。顧客や潜在顧客も、そうした判断を下す企業に好感を抱かないはずはない。

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「「ガチャ」と「クルマ」から見えるもの」の著者

広岡 延隆

広岡 延隆(ひろおか・のぶたか)

日経ビジネス記者

日経コンピュータ編集部、日本経済新聞産業部出向を経て2010年4月から日経ビジネス編集部。現在は自動車など製造業を担当している。これまでIT、電機、音楽・ゲーム、自動車、製薬産業などを取材してきた。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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