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第1回 ITで社会問題を解決する「探究実践」

  • 炭谷 俊樹

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2012年6月14日(木)

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 私が学長を務める「神戸情報大学院大学」は情報系の専門職大学院であるが、そこでITを活用して社会問題を解決する「探究実践」という考え方を提唱・実践しており、その考え方や実例を紹介して行く。この探究実践の考え方は、「東京大学i.School」でのソーシャル・イノベーションの企画立案や、「日本政策学校」における政策立案プロセスにも応用されている。

 今回は、「探究実践」の考え方の背景にある二つのパラダイムシフトについて述べたい。次回は探究実践の進め方について、そして3回目以降は神戸情報大学院大学などでの実践事例について紹介していきたい。

「経済価値」から「社会価値」へ

 日本経済は高度成長の時代が終わり成熟期に入った。成長期には与えられた目標に向かってがんばって働けばリターンが得られた。企業では売上や利益を上げることを目標として右肩上がりに成長し、それに伴い我々の生活も少なくとも物質的には豊かになった。

 ところが今はがんばっても先が見えない。何を目的に努力するのか? 我々の生き方・考え方自体の転換が迫られていると言えよう。

 ここで私が注目するのが、「経済価値」から「社会価値」への発想の転換である。「経済価値」とはお金を重視し、企業であれば売上や利益、あるいは株価、個人であれば給与などの待遇で価値を判断する考え方である。これに対し、「社会価値」は人に喜んでもらうことや社会に貢献することにより価値を置く考え方である。こちらは数値化・客観化することは難しく、多分に主観的な価値である。

 この二つの価値は必ずしも矛盾することではないであろう。実際、社会貢献を標榜する企業も多い。しかしながら企業活動の実態では、明らかに経済価値が優先されてきた。実際、私は企業の中で社会貢献を目的とした企画を持った社員が、上司に「それでいくら儲かるんだ?」と問われてあきらめてしまうケースを多数見てきた。

 企業が社会価値重視の活動を行わないのであれば、それを補うべき存在が政治でありNPOなどの非営利の活動であったはずだ。しかしながら政治も企業に依存し、経済価値重視の政策を続けてきた。その結果、福祉、教育、医療、食と農業、環境、職場や家庭、地域活性などさまざまな分野で多くの社会問題が山積みとなって残されている。

 東京大学元総長の小宮山宏先生は著書「課題先進国」日本―キャッチアップからフロントランナーへで、この山積みの社会問題を技術の活用などにより解決していくことによって、「課題解決先進国」として世界のリーダーとなれるというビジョンを示された。

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