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行列ができる賃貸マンションを生んだ36歳

「壁紙の自由」に見る、縮む内需を生き抜くヒント

2012年6月15日(金)

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 確かに、スペックだけを並べると、ごく一般的な中古賃貸マンションに違いない。

 東京都・豊島区の賃貸マンション「ロイヤルアネックス」。リフォーム済み、13階建ての築25年物件。東京地下鉄丸ノ内線「新大塚」あるいは有楽町線「東池袋」から徒歩で10分弱の立地。コンビニ至近。ワンルームからファミリータイプまで、幅広い居住ニーズに対応…。

 ところがこのマンション、部屋によって入居待ちが5人もできる、知る人ぞ知る人気物件なのである。その秘密を、2012年5月28日号の日経ビジネス「行列ができる賃貸マンション」で紹介した。今回は、この記事に盛り込めなかったエピソードを書きたいと思う。

1万種類以上の壁紙でお気に入りの部屋を演出

 記事をご覧いただいていない人もいると思うので、先に結論から説明しておこう。この賃貸マンションの人気の秘密、それは、入居時に自分の部屋の内装を自由に変えられることにある。下の写真をご覧いただきたい。

「ロイヤルアネックス」では、部屋の壁紙を自由に選ぶことができる(写真:村田 和聡、以下同)

 これは、既に入居している方の一室を撮影したものだ。賃貸契約を結ぶと、入居者は部屋の壁紙を自由に変更できる。その種類は約1万以上。「リビングとベッドルームで別の壁紙にする」といった希望にも対応してくれる。2年ごとの契約更新時にも、希望すれば壁紙を変更できる。しかも、すべて無料だ。

 壁紙1つで、部屋の印象がいかに変わるかは、写真をご覧いただければ一目瞭然だろう。一般の賃貸マンションで見かける、白基調の部屋が、とても味気なく見えてくるのは私だけではないと思う。ちなみに、部屋の写真の間取りは58平方メートルの1LDKで、家賃は月15万5000円。周辺の同じ条件の部屋よりも1~2割高いが、それ以上の満足感があると、この部屋の住人は言う。

 住宅市場の成熟が指摘されて久しい。賃貸マンション業界においても、これまでに積み上がった中古物件によって市場は飽和状態にある。人口流入が続く都市部であっても、立地条件の悪い中古マンションは空室だらけ、というケースが珍しくなくなり、「新築主体」で牽引されてきた市場は、大きな転換期を迎えている。そんな中、「壁紙を選べる」というユニークな発想で中古マンションを人気物件へと甦らせたロイヤルアネックスは注目に値する。

 この物件、仕掛けたのは36歳の若者である。

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「行列ができる賃貸マンションを生んだ36歳」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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安形 哲夫 ジェイテクト社長