• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

第1話 魚と人間様

  • 弓飾 丸資

バックナンバー

2012年7月3日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 のっけからおかしな話を始める様で誠に恐縮だが、海で鯛を釣るには撒き餌もするがだいたい海老を餌にして釣る。川や池などで鮒を釣るにはダンゴかミミズが良い。これらは大昔から少しも変わることがない。「近頃の鯛はどうも海老に飽きたらしくて餌を変えなければ釣れなくなった」とか、「鮒が贅沢になってミミズには食傷気味で食いつきが悪くなってしまった」とか、耳にしたことがない。鯛も鮒も、よくまあ飽きもせずいつの時代も同じ餌に食いつくものだと感心する。もっとも魚の餌の好みがコロコロ変わるようでは、漁師や釣好きの人達は困るに違いない。

 その魚と人間とを同じ様に捉えて観察するのはどちらか様に失礼になるのかも知れぬが、“同じ物に繰り返し今も昔も変わらず食らいつく”ということでは、両者にさしたる変わりはない。

 実は物売りの原点はここにある。餌だけではなく、「魚が群れを形成する」とか「回游する」とかあるいは「岩場の影を好む」とかは、その魚の種ごとの生態で千差万別なのだが、一括りにして言えばそれらはそれぞれの習性ということなのだろう。

 失礼ながら人間様にもこの『シュウセイ』と言えるものがいくつもあって、物売りという漁師は最大限にそいつを利用して漁をする。世に言う訪問販売という職種は、この人間の『シュウセイ』をもろに突く商法なのだ。

商人根性の原点は「人間のシュウセイ」を捉えること

 ここ十数年来、“悪徳商法”だの“詐欺商法”だのと、とかく世間を騒がすことが多いようだが、訪問販売そのものを即“悪徳”とか“詐欺商法”と見なす様なメディアの取り上げ方も、またそれに直ぐに乗っかる世間の浅薄な風潮もいただけない。

 そもそも商いというものそれ自体が、他人の弱味を突いたり巧みに購買意欲を掻立てて煽ってみたりで、親切ごかしにお徳だのお為に成るだのと、見方を変えれば売手のお徳やお為になる話のすり替えばかり。「うそ八百」とまで言わぬまでも巧言令色を駆使し、「これでもかこれでもか」と攻め立て販売に結びつけることを常とする。それこそが商人(あきんど)であり、「商人根性だ」ともいえる。

コメント0

「天使たちの訪問販売」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

もっと事業を効率化して、料金を下げて、消費者に貢献しないと業界はだめになってしまう。

和田 眞治 日本瓦斯(ニチガス)社長