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反対派の「論理」を攻撃せよ

小泉純一郎のスピーチをアリストテレスで分析(その4)

  • 武部 恭枝

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2012年7月23日(月)

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 政治家のスピーチをアリストテレスで分析する試み。今回はアリストテレスの『弁論術』に書かれている説得の方法三つ目である。

説得その3.話の論理(ロゴス)

「(3)「言論そのものによって」説得がなされるというのは、個々の問題に関する納得のゆく論に立って、そこから真なること、或いは真と見えることを証明する場合を言う。」(戸塚七郎訳『弁論術』岩波文庫より抜粋)

 アリストテレスの『弁論術』に書かれている説得の方法三つ目は、論理(ロゴス)による説得である。郵政民営化を国民に納得してもらい支持を得るために小泉が繰り広げたのは、「郵政民営化は必要である」という議論であった。

小泉の主張

 小泉の主張はこうだ。国会は、郵政民営化は必要ないと判断したが、自分は必要であると思っている。その根拠は、「郵便局の仕事は民間に任せても十分にできる」からだ。なぜ、民間にできると思うようになったかというと、「民間の企業や経営者は国に義務づけられなくても、国民に必要な商品やサービスを展開してくれている」からだ。すでに民間はよい仕事をしているのだから、郵政三事業だって、民間でできるだろう。郵政だけはできないという理屈は通らない、というのが小泉の議論である。

 もうひとつ、小泉は、行財政改革を進めるのであれば、郵政事業に携わっている「約三十八万人の公務員」を削減することができる郵政民営化は必要であるとも言っている。

 議論としてはわかりやすいが、単純化され過ぎている印象も残る。国民生活に密着したサービスや商品を提供する一方、国民から膨大な資金を集めている郵政事業。その民営化法案をめぐり衆議院が解散され、国民に郵政民営化は必要かどうかを問う総選挙になるというのに、解散を決めた総理からの説明が果たしてこれで十分なのかと思う向きもあるであろう。

 郵政法案が審議された第162回国会の冒頭、2005年1月の施政方針演説の中でも小泉総理は郵政民営化に言及し、民営化は必要だと主張している。この施政方針演説では、郵便局に集まる資金の流れ、財政投融資制度、従来サービスの確保、株式の売却、過疎地での対応、民業圧迫への配慮など、もっと細かい説明を行っている。それに比べて、記者会見での説明は、なんともシンプルである。

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