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第3話 ホームレス営業マン

  • 弓飾 丸資

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2012年7月17日(火)

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 前回は、訪問販売のトップセールスマンが、予め商品の売り上げ金額とそれに必要な期間を決めてその通りに売り上げることのできる人であること。彼らが一般企業の営業マンのイメージとは異なり、どちらかといえば大工さんのような職人気質であること。各々が常識から掛け離れた信じがたい販売の術を身に着けていること、をお伝えした。

 いよいよそんなトップセールスマンたちの奇想天外な活動や破天荒なセールス人生の紹介に入っていくが、その前に今一度、訪問販売セールスマンたちが所属する会社の平均的な概要の話をして、おぼろげながらもその全体像を認識してもらえれば、訪問販売とそのセールスマンの実態をより理解いただけるのでは、と思う。

常識とかけ離れた訪問販売会社の実態

 例えば、ある訪問販売の会社にセールスマンが仮に50人いたとする。何の商品を売る会社なのかは別にして、50人セールスマンがいれば、いわゆるトップセールスマンは概ね売上げ成績の上位7~8人までがそれに当る。全セールスマンの15%程度だ。販売商品やその会社によって多少の違いはあっても、これが大きく変わることはまずない。

 このトップの15%の者が、その会社の総売り上げのおよそ80%を売り上げる。そして残り85%のセールスマン、即ち50人中42~3人で残りの20%を売り上げるというのが、大枠での実態である。トップセールスマンの力が如何に強大なものかお分かりいただけるだろう。そしてそれ自体がすでにこのセールスの世界が、世の常識から掛け離れた世界であり、販売方法であるということを示している。

 世の中の常識から掛け離れているのは、販売方法だけではない。実は訪問販売の会社の社員たるセールスマンの集め方や、また集って来るセールスマンたちが、現実の社会通念ではとても推し量れない様な、誠に特異なものなのだ。

 驚かす様だが、双方に雇用するとか就職するなんて概念が殆ど存在しない。もし無理にでも例を探すとすれば、大都市のいわゆる『どや街』などにたむろし、その日その日の就労先を探すあの日雇いの労働者の、その場限りの労働の約束に似ている。互いが一方的に何時約束を反故にしても構わないような認識が、阿吽の呼吸でそこに存在しているという、なんとも奇妙な不文律で成り立っているのだ。

 それに近いものがまた訪問販売会社とそのセールスマンとの間にも歴然と存在していて、一種独特な関係を形作っているというのが実情だ。

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