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第5話 「説明キャンペーン」は「騙しのテクニック」?

驚くべきセールスマンたちの1日の行動

  • 弓飾 丸資

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2012年7月31日(火)

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 住宅リフォーム材のアルミ合板(外壁用)という商品は、小さな家でも250~300万円、大きな家になれば施工費1000万を超えることもある高額なもので、生半可なセールス力では契約にまでたどり着けない商品だ。

 こうした高額商品の場合、セールスマン一人での販売ではなく、複数でフォーメーションを組んで訪問販売に臨む。私がこの商品を販売した会社では、4人で一つのセールス・チームを編成した。チーム内で、ドアを叩いての訪問から始まり、契約にいたるまでのセールスプランをじっくりと練り、4人がそれぞれの役割をしっかりと認識し、充分な心の準備を整えた上で、会社からあてがわれた車に乗り込み、いよいよ住宅街へと向う。

『クローザー』と『アポマン』…それぞれの役割とは?

 車の中の4人は、『クローザー』と呼ばれる班長1人に3人の『アポマン』で構成される。『クローザー』とはこの業界の用語で、元々は「契約を取り付け、セールスを閉じる者」という意味合いで使われたらしい。商品の説明から施工の見積り、そしてその大事な契約、また工事中の万一の事故に備えての保険加入手続きや、ご近所への騒音やその他のご迷惑を見越しての謝り、お断りと粗品配りまでの全て一式を、このクローザーが一人でやってのける。

 他の3人は、『アポマン』と呼ばれる。アポマンは日本流の造語で、英語の「アポイント」を取る役目の者(マン)であることを意味する。「アポイントをとる者」とは、セールスをするのでなく「商品説明をさせて戴く約束を取り付けに行く」のであり、本来のセールス活動とは中身が大きく異なる。アポマンには、これがセールスプラン全体の中で、唯一課せられた専従の役目なのだ。しかし外見上、玄関から玄関へと住宅を訪れる、本来の訪問販売のセールスの活動と、全く変わりはない。

 前回も述べた様にセールス活動は本来一人で行なうのを常とする。訪問した先で初対面のお客に商品の説明から、その契約に至るまでは一貫して一人のセールスマンの仕事だ。それが余りに高額商品のため本来の形を崩し、そのアポマン3人は「商品を売らないセールスマン?」という変わった形で、住宅街の一軒一軒を訪ね歩いている。彼らは唯々お客さまに商品説明を聞いてくれるようお願いし、アポイントを取付けに歩くのだ。そしてこれこそがこのセールスプランの重要なポイントとなっている。

現実の販売しか信じない徹底した実力主義

 しかし「それは何故か?」を説明する前に、ここで彼等4人に決められたお互いの関係や役目、そして規律などを説明しておこう。それはこのセールス活動の基本を構成し、これらが厳密に作用するか否かでセールスそのものの成果に直結するからだ。また、既にお気づきかとは思うが、この4人の内の1人、クローザーと呼ばれる者が紛れもなくあのトップセールスマンが担当する役。あとの3人のアポマンは、先に例に上げた50人中42~3人のトップセールスマン以外のセールスマン、いわゆる『並』のセールスマンたちのことである。

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