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問題は「緊縮か成長か」ではない

  • マイケル・スペンス

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2012年7月4日(水)

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ドイツと南欧諸国との間には、「緊縮」という言葉の解釈を巡り、ズレがある。この言葉を巡る混乱が、目下の課題に対する共通理解を妨げている。性急な赤字削減ではなく、構造を改革して需給均衡を回復することが成長へのカギだ。

 つい先日、ドイツの政権与党キリスト教民主同盟(CDU)の経済審議会が主催した年次フォーラムで講演する機会があった。アンゲラ・メルケル首相とウォルフガング・ショイブレ財務相も演壇に立った。フォーラムでの議論は興味深いものだったが、それ以上に重要なのは、その内容が極めて勇気づけられるものだったことだ。

民間資本が離れ始めた国債市場

 ドイツが今も、ユーロ維持と欧州の統合深化に向けて強い意志を持ち続けていること、そしてその成功には、現在のユーロ危機を克服すべく欧州全体で負担を共有する必要があるとの認識を持っていることは明らかだと思えた(少なくとも、政界、財界、労働界のトップが多数集まったこのフォーラムの雰囲気はそういうものだった)。

 イタリアとスペインの改革は不可欠だとして現在、検討されている。これは正しい。競争力と雇用と成長を回復させるには時間がかかるということも十分に理解されているようだ(これは、ドイツ自身が東西統一後15年間も苦闘の歴史を経験したことに基づいている)。

 ギリシャにはもはや苦しい選択肢しか残されていないが、イタリアとスペインの財政改革及び成長を回復させるための改革が軌道から外れないよう、ギリシャからの影響が波及するリスクについては封じ込める必要がある。

 連鎖的な破綻が発生するリスクが高まりつつあるのを受け、民間資本が銀行や国債市場から離れ始めている。そのため、政府の借り入れコストが上がり、銀行の資本は縮小しつつあり、これがさらに金融システムの機能を妨げ、一連の改革の効果を薄れさせている。

 それゆえ、ユーロ圏を安定させ、持続可能な成長へと導くには、欧州連合(EU)の中心的諸機関と国際通貨基金(IMF)が果たす役割は重要だ。民間資本の引き揚げにより生じた不足分をこれらの機関が埋め、資本不足が解消されて初めて、すべての改革を最後まで完遂し、その効果を得ることができるからだ。

 ここでIMFが関わってくるのは、先進国も途上国も含め世界のほかの地域も、欧州が回復するかどうかに大きく左右されるからだ。これはリターンの大きな投資なのである。

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