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「社長、さようなら」を言い渡す役目

【第2回】ジェネラル・カウンセルのつらい仕事

  • 名取 勝也

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2012年7月5日(木)

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【第1回】社外監査役が見た臨時株主総会から読む)

 米国企業は、ある程度の規模になると、必ずといって良いほど社内に弁護士を置く。訴訟社会・弁護士社会といわれるだけあって、米国では弁護士が少なくとも100万人はいると言われている。日本では、法科大学院が生まれて新司法試験制度が始まった数年前から急増しているものの、まだ3万5000人ほどでしかない。当然、企業の中で勤務する弁護士の数にも大きな違いがある。

 正確な数は把握していないが、政府や公的な組織以外の民間企業に勤務する弁護士は、米国では少なくとも数万人はいるのに対して、日本では500人程度であろう。IBMやゼネラル・エレクトリック(GE)では、内部に500人ほどの弁護士を抱えているから(そのうちの約半数の2~300人は米国本社にいる)、それだけで日本中の企業内弁護士の総数に匹敵してしまうことになる。

 このような、多くの社内弁護士を抱える米国企業における法務部門のトップが、ジェネラル・カウンセル(General Counsel)だ。米国政府の司法長官をAttorney General(アトーニー・ジェネラル)と呼ぶが、企業における法務の最高責任者はジェネラル・カウンセル(以下GC)と呼ばれる。

 当然、米国の弁護士資格を有する者が圧倒的に多い。ジャック・ウェルチCEO時代のGEにおけるベン・ハイネマンや、ルイス・ガースナーCEO時代のIBMにおけるラリー・リシャルディは、強大なCEOの法務参謀として重要な役割を演じたGCとして有名だ。ガースナーがRJRナビスコからIBMに移る際に一緒に連れてきたリシャルディは、驚くべきことに一時期IBMにおいてGCと最高財務責任者(CFO)を兼務していた。同社管理部門の大改革に辣腕を振るったと言われている。

「法務が強すぎると経営の効率が悪くなる」のか

 日本の経営者・ビジネスパーソンの中には、「企業の中で法務が強すぎると効率も悪くなるし、大胆な行動が取れなくなる」とこぼす方が少なからずいるようだが、では、GEやIBMは効率が悪く、大胆な施策を実行できずに低収益に苦しんでいるだろうか? 答えは、おそらくNoだろう。GEやIBMの成長力と高収益性を凌駕する日本企業がどれだけあるのかを調べれば、それは明らかであろう。

 かといって「ウェルチやガースナーといった、CEOがすごかっただけなのだ」とは、なかなか言えないだろう。それは、自らの経営の力と結果が見劣りすることを認めてしまうことになるだろうから。この三段論法的推察によれば、強力なGCが率いる強い法務部門が存在しても、ビジネスの成長の阻害とはならない、ということは導き出せるのではないか。さらには、立派な業績を残した名CEOは、この様な辣腕GCの力を最大限に活用して、自らの企業の競争力を高めることに成功した、とも言えるのではないか。これが、今回のテーマだ。

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