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国連が「インターネット税」を導入する?

ITU新旧事務総局長が明かす条約改正の波紋のワケ

2012年7月12日(木)

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 「国連がインターネットの自由を脅かしている(The U.N. Threat to Internet Freedom)」

 今年2月、米ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)に、こんなタイトルの記事が掲載された。国連が自由を脅かすとは穏やかでない見出しだが、筆者は米国の放送通信事業の規制・監督を担う独立機関、米連邦通信委員会(FCC)の委員の1人であるロバート・マクドゥーエル氏。れっきとした米政府系機関の人物だ。

 記事の中でマクドゥーエル氏は「国際的な枠組みによってインターネットを取り締まろうと、ロシアや中国を含む数十の国が国連に前例のないインターネット上の権限を与える条約を結ぼうとしている」と暴露。「もし新たな規制の提案が通れば、1988年以来続くインターネットの繁栄を支えた統治形態を覆す」と警告している。

 マクドゥーエル氏はさらに、「インターネットは当初から、『マルチステークホルダー』と呼ばれる統治モデルによって技術者や研究者、ユーザーらが非政府組織に集まり、運営と繁栄を続けきた」と指摘した上で、「この民間企業によるコンセンサス主導の手法こそが、インターネットの驚異的な成功のカギになってきた」と強調する。

 マクドゥーエル氏はオバマ政権下で初めて独立機関の委員に選ばれた共和党員として知られる。日ごろの政治的立場は通信事業者など大手企業寄りとされるが、インターネットの統治形態についての意見は、まるでインターネット企業の主張を代弁する民主党員であるかのよう。自らの立場を踏み外すようなマクドゥーエル氏の姿勢に、同氏の強い危機感が伺える。

槍玉に挙がったITU

 米系メディアでの国連批判は、その後も続いている。6月には米国のオンラインメディアCNET Newsでも「国連が米国のウェブサイトに税金を課そうとしていることが、流出文書で判明した(U.N. could tax U.S.-based Web site, leaked docs show)」というニュースが報じられた。

 この記事は、国連がグーグルやフェイスブックなど米国の有力ウェブコンテンツ事業者が米国外で手がけるサービスを対象に新たなインターネット税の導入を検討しており、こうした事業者が「新興国の消費者にサービスを提供する能力を損なう恐れがある」と指摘している。

 2つの記事でそろって槍玉に挙げられているのが、国連の専門機関の1つである国際電気通信連合(ITU)だ。ITUは1865年にパリで開催された万国電信連合で活動を開始しており、世界最古の国際機関とも言われる。現在は190を超える国と700社超の民間企業で組織し、携帯電話などの無線通信技術の国際標準化で影響力を持つ。

 しかしなぜ、ITUがインターネットの自由を脅かしたり、米国の大手コンテンツ事業者に税金を課すような動きをしりする必要があるのか。疑問を晴らすために1999年から8年間、ITUの事務総局長を務めた元郵政官僚の内海善雄氏(現在はトヨタIT開発センター最高顧問)を訪ねると、意外な答えが返ってきた。

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「国連が「インターネット税」を導入する?」の著者

白石 武志

白石 武志(しらいし・たけし)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社編集局産業部(機械グループ)、京都支社、産業部(通信グループ、経営グループ)を経て、2011年から日経ビジネス編集部。現在は通信、半導体、家電業界などを担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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