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総理大臣は誰を想定して発言をしているのか

政権交代を招いた麻生総理の会見から学ぶ(その1)

  • 武部 恭枝

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2012年7月30日(月)

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 小泉純一郎に続き今回から、麻生総理が2009年7月に衆議院を解散した記者会見の言葉を検討してみようと思う。総理大臣が1年ごとに交替し、自民党の支持率が下がり、この解散・総選挙は民主党への政権交代につながった。

 麻生総理は発言が問題視されることも多かったので、そんな総理の言葉を検討して何か意味があるのかと思われる方もいるだろう。しかし、記者会見で使われた言葉を考察すると、私たちが日頃気づかずにいるコミュニケーションのリスクを探るヒントを見つけることができる。麻生総理の言葉からも私たちは多くのことを学べそうだ。(総理、自民党総裁などすべて2009年当時の肩書で表記してます)

説得すべき相手は想定外?

 総理の言葉を検討する前に、説得力についてのアリストテレスの指摘を考えてみよう。アリストテレスは、その著書『弁論術』の中で、「説得力のあるものとは誰かに対して説得力がある」と言っている。あえて取り上げることもないような一文だが、身近な例に当てはめて、その意味を考えてみたい。

 自動車ディーラーのショールームに来た夫婦。夫は、営業担当者が勧める車の説明を聞いて「これにしよう!」と納得してくれたのに、商談成立にはならなかった。決定権を持っていたのは妻の方で、結局は妻の希望で別のメーカーになってしまったそうだ。確かに、この営業担当者の説明は夫に対しては説得力があった。しかし、決定権を持つ妻を説得できなかった。そもそも、この担当者は妻を説得すべき相手として想定していなかったのかもしれない。

 このケースが示すように、相手がたった2人でも、説得力の効果は必ずしも同じではない。ましてや、想定していない相手に効果があるとは思えない。

 アリストテレスが言うように、説得力は、「誰かに対しての説得力」であるのだから、説得すべき相手をしっかりととらえておかないとせっかくの説得も無駄になってしまう。 説得すべき相手をどう想定するのか、想定を間違えるとどのようなリスクがあるのか、麻生総理の言葉をもとに考えてみよう。

支持者だけに呼びかけた麻生総理

 衆議院を解散した麻生総理は、官邸での総理記者会見で、「国民の皆様に信を問う決意」を伝えたのだが、その直後にこう述べている。

 「~自由民主党に期待を寄せてくださる皆様の思いを大切にして、責任を全うしてまいります」

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