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アジア失速という悲しい現実

日本企業、成長戦略見直しも

  • 阿部 貴浩

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2012年7月25日(水)

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 「中国市場の動向は、本当に読めない」と日立建機の幹部はため息を付いた。中国の油圧ショベル市場で高いシェアを持つ同社だが、2011年春に販売台数が前年同期を下回ってから、実に1年以上にわたって不振が続いている。世界の建機市場をけん引してきた国だけに影響は深刻だ。

 原因は中国の金融引き締めにある。沿岸部を中心とした不動産の急激な値上がりなど、物価の上昇を抑制しようと、中国の金融当局は昨年から幾度も金融引き締めを繰り返してきた。消費者物価指数は徐々に低下し、一定の成果を挙げたが、副作用として資金が目詰まりを起こしたわけだ。

 マンション建設のような民間工事から道路など社会インフラまで、経済発展が続く中国では様々な建設計画があるが、金融引き締めで資金確保が難しくなった。工事が始まらないのだから、当然ながら建設機械の需要も減少することになる。

 金融引き締めのもう一つの副作用として、肝心の経済成長自体の鈍化を挙げることができる。7月13日、中国の国家統計局が発表した4~6月期のGDP(国内総生産)は、前年同期に比べ7.6%のプラス。低成長の日本からすれば羨ましいほどの成長率ではあるが、四半期のGDP成長率が中国で8%を下回るのは、ほぼ3年ぶりの事態になる。

 このままでは、長期的な政策の見直しを余儀なくされると見て、中国の金融当局は金融引き締めの方針を転換し、今では利下げなど金融緩和に舵を切っている。しかし、その成果はまだ見えていない。国内消費の伸びが鈍化しているうえ、債務危機が続く欧州向けの輸出が減っていることもマイナス要因だ。

景気減速、幅広い産業に波及

 コベルコ建機で中国市場を統括する瀧口和光・専務執行役員は「金融緩和の影響が、工事の現場まで届くのに時間がかかるのだろう」と見ている。建設計画が認可されても、資金不足で着工できない現場は、今も多く残っているという。

中国の建機販売は依然として苦戦している

 「金融機関の貸し出し姿勢は厳しく、今でもなかなか工事資金を確保できていない」(瀧口氏)のが実態だ。コマツの野路國夫社長は「中国で建機の需要が回復するのは早くても2013年になりそう」と慎重だ。

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