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原発依存度の「数字」にアタマを縛られるな

植田和弘・京都大学大学院経済研究所教授に聞く【後編】

  • 山岡 淳一郎

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2012年7月25日(水)

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【前編はこちら

 7月14~16日のさいたま、仙台、名古屋での2030年の原発割合などを決めるための意見聴取会で、電力会社幹部の意見表明が相次ぎ、「やらせだ」と批判が起きた(※舞台は図のA)。政府が国民に示した将来の日本の電源ミックス像「三つのシナリオ」をめぐる国民的議論はいきなりつまずきかける。一方、東電の家庭用電気料金は上げ幅を10%台から8%台に下げて認可される見通しだ(同、F)。電力会社の経営に関わる短期的問題と中長期的な電力政策が同時並行で議論されている。

 確かなことは、「三つのシナリオ」が、いずれも再生可能エネルギーを大幅に増やすと宣言している点だ。再生エネルギーを固定価格で全量買い取る制度(FIT)と、その買取り価格がカギになる。太陽光発電は勢いづいている。決定に関わった植田和弘・京都大学大学院教授に、その舞台裏と、今後の可能性について訊いた。

『電力改革の見取り図・2012夏』

山岡:「前篇」の対談で、植田さんは政府の「三つのシナリオ」が示す原発依存度のパーセンテージに国民的議論が集中しているけれど、重要なのは根底の電力・エネルギーシステムをどのように転換するかであり、「本来、数字は結果のはずだ」と指摘されました。

植田:はい。原発依存度だけを考えれば済む話では本来ないはずです。

原発依存度の数字は「結果」でしかない

山岡:そこで「三つのシナリオ」を改めて見ると、どれも再生可能エネルギーの割合を大幅に引き上げることは共通しています。これは電力供給の次元を超えた大転換のようにも映ります。

植田:そうです。現在は電力・エネルギーシステムの歴史的な転換期なのです。

 再生エネルギーは原発や火力とは反対の「分散・小規模型」という性格を持っています。分散・小規模の電源はあちこちで送配電ネットワークとつながる。つなぐ先には、需給の双方向性、電気自動車の蓄電、スマートハウス、スマートコミュニティ、スマートタウンと続く。おっしゃるように次元が変わっていく。

山岡:つまり、3.11までの状態を「正常」と見なして、そこにどう近づけるかではない。発想を全く変えることもアリだと。

植田:たとえば、夏が来るたびにやっている電力需給逼迫の議論なんて、フランス人が聞いたら、アホかと言うでしょう。「何で熱中症にかかりながら働いとるんや、休めばええやん。そしたら電気も使わんで済む」、と(笑)。常識を変え、次元が変われば、電力ピーク問題は消えます。

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