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「放映権のセ」と「スタジアムのパ」

チーム経営の差を生む「スタジアム・ビジネス」

2012年8月9日(木)

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 前回はロンドン五輪開幕に合わせ野球から少し離れましたが、今回は連載の主旨であるプロ野球ビジネスの話に戻りましょう。オールスターゲームを終えてシーズンも後半戦。セ、パ両リーグの優勝争いもここからさらに激しさを増してきます。

 「人気のセ。実力のパ」。今年のオールスターゲームは、有力投手がメジャーリーグに移籍してしまったパ・リーグに対し、セ・リーグが2勝1敗と勝ち越しましたが、日本の2つのリーグは昔からこんなふうに呼ばれてきました。

 巨人という全国区の人気球団を持つセ・リーグに対してテレビ中継がほとんどなく知名度も低いパ・リーグ。「人気、実力云々」という表現は、おそらくそんなパ・リーグに対する判官びいきが生んだ言葉かもしれません。

 しかし、両リーグをビジネス面から比較すると、今では「放映権のセ。スタジアムのパ」と表現できるかもしれません。両リーグの球団経営には大きな違いが現れ始めています。

巨人頼みのセ・リーグ、危機感のパ・リーグ

 チーム売上げが年間約100億円として、パ・リーグの場合その内訳はチケット30億~40億円、スポンサー30億~40億円、マーチャンダイジング(グッズなど)10億~15億円、放映権5億~10億円、スタジアムの飲食3億~5億円、ファンクラブ・スクール運営3億~5億円となっています。

 一方、セ・リーグはこれまで巨人や阪神といった人気球団の放映権料に大きく依存してきました。地上波での巨人戦放映権は1試合で1億2000万円ともいわれ、各チーム12試合の巨人ホーム戦だけで15億円弱、阪神など他の人気チーム分もあわせれば年間相当額の放映権料収入がほぼ自動的に見込めていたのです。

 ところが現在、新聞のテレビ欄を見てもゴールデンタイムに地上波でのプロ野球中継はほとんど見当たりません。主要な中継の場はBSもしくはCS放送に移り、1試合当たりの放映権料は巨人戦でも数千万円規模に縮小しています。余談になりますが、私はCS放送を主軸に多チャンネルでプロ野球のほぼ全試合が中継されている現状をむしろ健全だと考えています。放映権がリーグ一括管理のリーグビジネスになればさらに良いのですが。

 話を戻しましょう。セ・リーグが巨人戦の放映権に依存していたのに対し、パ・リーグは飛び抜けた人気チームがなく放映権自体もともと大きな額を見込めなかったため、危機感からかさまざまな改革を行ってきました。古くは前後期制、指名打者、予告先発、今では両リーグで実施しているクライマックスシリーズもパ・リーグが先鞭をつけたものです。

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「「放映権のセ」と「スタジアムのパ」」の著者

並木 裕太

並木 裕太(なみき・ゆうた)

フィールドマネージメント代表取締役

2000年マッキンゼー・アンド・カンパニー入社後、最年少で役員に就任。2009年株式会社フィールドマネージメントを設立。日本一の社会人野球クラブチーム「東京バンバータ」の球団社長兼GMも務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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