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“ポチッとな”。ワンクリックが変えた消費の行動原理

小銭を集めて1500億円稼ぐアップル式世界

  • 田代 真人

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2012年8月3日(金)

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 アップルのiTunesストアは絶好調だ。ブルームバーグによると、提供されている楽曲数は2800万以上、アプリの数も65万以上、その他映画などのビデオもあり、2012年第2半期の売り上げは約19億ドル、1ドル=80円だとしても1500億円余りと巨額なものとなっている。しかし、その売り上げの大半(95.7%)は10ドル未満のものだ(148Apps.biz調べ)。いわゆるマイクロペイメントの商品である。デジタルコンテンツは、ほとんどが低価格だが、実はこれがネット消費の一翼を担っている。

ネット通販の決済手段

 ネットでの物品販売は、パソコン通信からの移行も含め、1990年代半ばのWebページ登場からほどなくして始められた。ここで取引される価格帯は、物品販売が中心だったので最低でも1000円以上といったものだった。1997年9月2日、私は初代Webマスターとしてダイヤモンド社のWebサイト(ダイヤモンドWeb)を開設したが、ここでは同時に、同社の在庫がある書籍を検索し、購入できるオンライン書店の機能をつけた。

 当時、紀伊國屋書店が既にオンライン書店を開いていたが、ダイヤモンド社のそれは、オンライン書店といっても実はアナログなもので、バックグラウンドには株式会社ブックサービスを利用していた。

 ブックサービスとは宅急便のヤマト運輸と書籍取り次ぎ(卸会社)の栗田出版販売が設立した会社で、宅急便で書籍を届けるというもの。ダイヤモンドWebでは、サイトで注文ボタンがクリックされると、ブックサービスに注文情報のメールが送信され、それをもとにお客様に書籍が届けられるといったものだった。決済手段は、たしか代引き決済だったと記憶している。

 その後、ネット通販の決済手段は進化していく。銀行振り込みという原始的なものから、クレジットカード決済、Webmoneyなどの電子マネー決済、コンビニ決済、最近ではモバイル端末と連動したSuicaやEdyなどの決済も増えている。

 これら決済方法が増えるにつれ、ますます簡単に決済ができるようになった。また購入できる商品もリアルだけではなくデジタルコンテンツも増えていった。そして簡単に決済ができるが故に、私たちが“お金を使う”という心理的バリアが小さくなっていったのである。その心理的バリア最小になるのが、100円、200円といった少額決済だ。

ワンクリック決済が高い売り上げを生む

 アップルのiTuneストアでの決済は、自分のメールアドレスであるアカウントIDとパスワードを入力するのみで終了する。欲しいアプリも85円や250円程度なら心理的バリアは最小だ。“ポチッ”と購入してしまう。

 その集積が冒頭に挙げた1500億円という巨額な売り上げを生み出している。もちろんアップルは、この仕組みが心理的バリアを最小にすることを知っていた。というのも、この仕組みは『ワンクリック特許』という特許を利用しているのだ。

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