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コジマとベスト電器の共通点

創業DNAの残し方

  • 飯山 辰之介

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2012年7月31日(火)

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 ここ数カ月、家電量販業界では合従連衡が相次いでいる。5月にはコジマがビックカメラに買収され、その翌々月の7月にはベスト電器がヤマダ電機への傘下入りを発表した。

 コジマ、ベスト電器は両社とも、かつて業界の雄としてその名を轟かせていた。1997年まで売り上げ規模で業界首位に君臨していたのはベスト電器で、同社を追い落としたのがコジマだ。しかし、両社は徐々に売り上げを落とし、他社の後塵を拝していく。ヤマダ電機やビックカメラ、ケーズホールディングス、ヨドバシカメラなどの追い上げの前に屈服し、近年は売り上げ規模で下位に転落していた。

 家電量販業界にとって、売り上げ規模の大小はメーカーに対するバイイングパワーに直結する。売り上げを伸ばせばバイイングパワーが増し、商品価格面で優位に立てる。結果的にさらに高い売り上げを確保して店舗に投資するという好循環の波に乗れるが、他社店舗との競争に負けて売り上げを落とすと、その循環は一気に逆回転を始める。

 だから業界では常に激しい店舗拡大競争が繰り広げられ、好循環の波を捉えた企業が勢いを増してきた。一方で、逆回転を始めた企業の転落も速く、瞬く間に市場から姿を消す。コジマとベスト電器の凋落は、この生き馬の目を抜く競争の厳しさを象徴している。

 しかしなぜ、両社はかつての権勢を失ってしまったのだろうか。

 その要因を挙げればキリがないかもしれないが、共通点を敢えて1つ挙げるとすれば、カリスマ的な指導力を発揮した創業経営者が世を去って久しい点だろう。ベスト電器を業界トップに導いた創業者、北田光男氏は2002年に死去している。そのベスト電器を追い抜いたコジマ創業者、小島勝平氏も、その5年後の2007年に世を去った。両者の経営者としての卓越した手腕と強烈な個性については、5月28日版と7月18日版の日経ビジネスDigital「Editor's EYE」に綴られているので参照していただきたい。

 一方で、ヤマダ電機やビックカメラ、ケーズホールディングス、ヨドバシカメラなど、業界の強者として知られる各社では、まだ創業者や創業者と共に成長を牽引してきた2代目が健在で、現場で経営手腕を発揮している。

 例えば、ヤマダ電機では創業者山田昇会長兼代表執行役員CEO(最高経営責任者)が、ケーズホールディングスでは加藤修一会長兼CEOが、ヨドバシカメラでは藤沢昭和社長が、それぞれ程度の差はあれ自社の行き先ににらみを利かせる。だからこそ、各社は弛緩することなく、店舗網の拡大に邁進し、厳しい競争を戦い続けることができるのだろう。

 反対にベスト電器では創業者の死後、お家騒動が勃発。コジマでは小島勝平氏の息子に当たる小島章利氏が後を継いだが、その経営手腕を疑問視する声があったのも事実だ。そういう意味では、両社は創業者のDNAを次代に残すことができなかったと見ることもできる。

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