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90年代末の楽観主義が招いた米住宅バブル

第2回講義:第2次大戦後のFRB その3

  • ベン・バーナンキ

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2012年8月9日(木)

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 直近の金融危機につながった重大な出来事の1つは、住宅価格の高騰です。右のグラフは中古一戸建て住宅の価格の推移を示しています。2000年1月を100として、1990年代末から2006年初めまでに全米の住宅価格は約130%値上がりしました。線がまっすぐ上に伸びていることで分かると思いますが、住宅価格のまさに急騰です。

金融危機への序章は住宅価格の高騰だ。2000年1月を100として、1990年末から
2006年初めまでに全米の住宅価格は約130%値上がりした

 そして、住宅価格の値上がりと同時に、あるいは少し遅れて新規住宅ローンの貸出基準が悪化し始めたのです。今、考えると、住宅バブルの発生、つまり住宅価格急騰には心理的な要因が大きく寄与したことは明らかです。90年代末とは知っていると思いますが、結局、ハイテク株や株式市場全般に対して楽観的な見方が著しく高まった時代でした。この楽観論というか楽観センチメントが住宅市場に波及したことには疑い余地はありません。

 そのため、住宅価格は上がり続け、住宅に投資すれば「損をすることはない」との考えが広がっていきました。私はこうした楽観論が広がる少し前に、カリフォルニアに住んでいた時期があるのですが、住宅価格は既に値上がりしており、誰もがパーティーで口を開けば、「今、君の家はどのくらいするの」「君の家はどのくらい儲かっているの」といった話に夢中でした。

 まるで不動産会社の株価さえ調べておけば仕事なんてしなくていい、というような時代でした。住宅価格が値上がりし、みんな金持ちになれるという事実に誰もが浮かれているといった感じでした。こうした状況の中で、新規住宅ローンの引き受け基準も悪化の一途をたどっていったのです。そして、このことが一層多くの人を住宅市場に誘い込み、住宅価格を一段と押し上げていきました。

従来は住宅価格の10~20%の頭金が必要だったが…

 住宅ローンの質と、住宅市場で何が起きたか少し話をしましょう。2000年代入る前は、住宅購入者は一般的にある程度の頭金を用意する必要がありました。住宅価格の10~15%、あるいは20%ほどでしょうか。銀行から融資を受けるには当然、資金調達の仕方や所得、資産などについて詳細な書類を提出する必要がありましたし、融資額は多くの場合、年間給与の4~5倍だったと思われます。

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