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新聞に掲載された「企業の意見広告」で考える、いい企業イメージ

  • 田代 真人

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2012年8月24日(金)

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イオンが伝えたいメッセージ

 8月8日全国の新聞各紙にイオンの全面広告が掲載された。これは、7月、酒の大手卸売会社がショッピング・スーパーのイオンに原価よりも安い値段でビール類を卸していたという報道がなされたことを受けたものだ。

イオンの意見広告

 報道では、まるでイオンが卸売会社に対して不当に安い仕入額を強要して仕入れていたように書かれてあるものが多かった。そこでイオンは、そのような悪いイメージを払拭するために、あえて新聞各紙に意見広告を出して、消費者の誤解を解こうという狙いがあったのだろう。

 確かにイオンで販売されているビールは、他の酒類格安ショップと比べても安い。そんなに安く毎日販売していれば、周辺の弱小酒店の経営は立ちゆかなくなってしまうだろう。だからこと公正取引委員会が目を光らせるのである。

 周辺の酒屋が全部潰れてなくなれば、そのあとは好きな値段で販売できる。値上げして高く売ることもできる。そうなると消費者にとってはそこでしか販売してないので、高い値段で買わざるをえない。長期的に見ると結局は消費者にとって不利なものになる。そういう状況を防ぐための公正取引委員会の勧告でもあった。

 ただ、イオンにとってみれば、それは自分たちの企業努力の結果であって、それこそが競争であり、正しい自由競争の結果安く売ることができるのだから、公正取引委員会に疑いを掛けられるいわれはないという主張だ。「お客さま第一」の姿勢を強調している。

 「お客さま」である消費者にとっては、ビールのようにどこで買っても同銘柄の同じ商品であれば、安い方がいい。残酷なことではあるが、弱小酒店が潰れてしまおうが関係ないのである。いま手に入るビールが安い方がいい。

 今回のイオンの意見広告は非常に素早いタイミングでなされた。長期的な問題点の是非はおき、先のニュースを見て、なにかしらモヤモヤとした気持ちを抱いているイオンの顧客にとっては、安心するものだったのではなかろうか。

新聞の意見広告とは

 今回のイオンのようにこれほどダイレクトに伝わる意見広告もめずらしい。というのも、内容が消費者(同時にイオン)の損得に直接つながるものだったからだ。一般に意見広告とは政治的なイデオロギーに関するものが多く、考えを伝えるものなので、閲覧者が直接的なメリットを感じることは少ない。

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