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再エネを補完するコジェネがカギに

分散型電源が抱える課題とは

2012年8月24日(金)

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 日本の未来に大きくかかわる政府の「エネルギー・環境に関する選択肢」3シナリオについての意見聴取会が、7月14日から8月4日にかけて全国11カ所で開催された。また、8月4、5日の2日間にわたり、全国から20歳以上の男性192人、女性94人、合計286人が参加した討論型世論調査も実施された。

2030年の原発比率の決定は年末か?

 これらの国民的議論を経て、いよいよ8月中には、2030年の原発比率がそれぞれ0%、15%、20~25%の「ゼロシナリオ」「15シナリオ」「20~25シナリオ」の3つから、1つのシナリオに絞り込まれることになっていた。ただ、ここにきて政府は慎重になっており、性急に結論を出すべきではないと考えているようである。12月まで決められないのではないか、という意見も少なからず出てきている。

 その背景には政局がある。政府が2030年の原発比率の目標をどう決めるか、その目標を支持するか否かが、野田佳彦首相が自民、公明の両党に約束したとされる「近いうち」の解散・総選挙における当落を、大きく左右することは間違いないだろう。

 理由はそれだけではない。多くの有識者や国民からの意見としても主張されたことだが、国の未来を左右する重要な議論なので、もっとじっくり時間をかけるべきだという見方がある。限られた短い期間では冷静な議論がしにくいという意見もある。

 例えば、政府が開催した全国11カ所の意見聴取会では、意見を述べたいと応募した人の約7割がゼロシナリオを支持していたという。国民の世論は、得てして分かりやすい二項対立の極端な意見に走りがちである。毎週金曜に首相官邸周辺で行われるのが恒例となり、週を追うごとに参加者が膨れ上がった反原発デモなども、そのことを象徴しているものと考える。

 ただ、声を大にして主張したい人の中での割合は国民全体での割合とは異なるのではないかと、わたしは疑問を抱いている。なぜなら、前回の本コラムで紹介したように、わたしが出演した7月14日のNHKスペシャル「激論!ニッポンのエネルギー」の最後に集計された視聴者のゼロシナリオの支持率が44%だったからである。また、わたしが数百人の学生に対して講義した際に原発に関して尋ねたところ、「やめるべき」「じっくり考える」「必要」という意見が、いずれも約3割で、ほとんど差がなかった。議論や、意見の集約などは、もっと多面的にじっくりと時間をかけて行う必要があるのではないかと、わたし自身も考えている。性急に結論を出すべきではないとする、政府の慎重な姿勢には同意したい。

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「再エネを補完するコジェネがカギに」の著者

柏木 孝夫

柏木 孝夫(かしわぎ・たかお)

東京工業大学特命教授

経産省の総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会長などを歴任し国のエネルギー政策づくりに深くかかわる。総合資源エネルギー調査会省エネルギー・新エネルギー分科会の分科会長、同調査会基本政策分科会の委員を務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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