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トヨタはデンソーに学べるか

“重税国家”ブラジルで試されるカイゼン

  • 伊藤 正倫

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2012年8月23日(木)

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 東京から1万8000km。地球の裏側にある大国ブラジル。サッカーとラテン音楽で日本人にもなじみが深いが、こと産業に関する限り、やはり遠い国である。経済の中心地サンパウロの路上を行き交うクルマをしばらく眺めるだけで、そのことを実感する。

 独フォルクスワーゲン(VW)の現地生産車である「ゴルフ」ならぬ「GOL(ゴル)」、伊フィアットの「パリオ」。そして米ゼネラル・モーターズ(GM)の「シボレー・セルタ」――。

 日本ではまず見かけない車種のオンパレードで、カーマニアでなくても新鮮だが、やはり気になるのは日本車の少なさだ。ブラジル自動車販売店連盟が公表する2012年1~7月のメーカー別新車販売シェアを見ると、トヨタ自動車、日産自動車、ホンダが仲良く下位に名を連ねる。3社のシェアを足しても9.9%と1割に満たない。

 これに対してVW、フィアット、GMに米フォード・モーターを加えた“ブラジル4強”が市場の実に7割を抑えている。地の利のある欧米勢が席巻するのはある程度は仕方がないが、それでもブラジルはBRICsの一角を占める新興国の代表格。2014年にはサッカー・ワールドカップ(W杯)が、2016年にはリオデジャネイロ五輪が控え、2017年には販売台数が470万台と日本を超えるとの予測もある。こうした状況下、日本勢もようやく腰を上げ、本格的な巻き返しに乗り出した。

“重税国家”ブラジルは小型車天国

 トヨタが来月、サンパウロ州で小型の世界戦略車「エティオス」の現地生産を始めるのに続いて、日産は2014年にリオデジャネイロ州で新工場を稼働させる。「Vプラットフォーム」と呼ぶ、「マーチ」など主に小型車向け車台を使って生産する。

トヨタの現地工場では、来月のエティオス出荷に向けて最終の準備段階を迎える

 トヨタの現地法人ブラジルトヨタの中西俊一社長は「これまでブラジル市場の将来性は認めつつも、地理的な遠さなどから日米欧の主要市場を優先してきた。しかし、日本車メーカーもようやく本格的にブラジルに打って出る時期に来た」と力を込める。

 トヨタと日産がともに小型車に照準を定めるのは、ブラジルの自動車市場の約6割を排気量1~1.6リットルの小型車が占めているからだ。冒頭で紹介したVWのゴル、フィアットのパリオなどもこのカテゴリーだ。これに対し、特にトヨタは、現地では高級車に位置付けられる「カローラ」が主力で、小型車はほぼ手付かずだった。

 ブラジルが日本の約22倍の国土面積を持つことを考えると、小型車が幅を利かせていることに意外感があるかもしれないが、その理由の1つとされるのが工業品税など自動車にかかる税金。販売価格の約4割に達する。

 この結果、トヨタがブラジルで販売するエティオスの想定価格は3万5000~4万8000レアル(約135~185万円)。カローラは7万レアル(約270万円)前後もする。ブラジルの所得水準が日本よりまだまだ低いことを考えると、クルマは現地でかなり高い買い物と言える。だから、需要は自然と小型車に集まってくるわけだ。

 つまり、メーカーにとっては高い税金を前提に、いかに生産コストを下げるかが小型車市場でことのほか重要になってくる。この点で、トヨタや日産の強力な“助っ人”となり、かつ手本となりうるのがデンソーだ。

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