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QEの仕組みと効果及びFRBの透明性向上への取り組み

第4回金融危機の余波 その2

  • ベン・バーナンキ

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2012年8月28日(火)

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 では、大規模資産購入(Large-Scale Asset Purchases)、つまり量的緩和(Quantitative Easing)の政策はどのように機能するのでしょうか。米連邦準備理事会(FRB)は「長期金利」に影響を及ぼすために、米国債(Treasury securities)と政府系金融機関(GSE)が発行・保証する住宅ローン関連の証券の大量購入に踏み切りました。

* 多くは住宅ローン担保証券(MBS)を指す

 念のために言及しておくと、FRBが購入しているのは政府が保証する証券で、米国政府の債務である財務省証券(=米国債)と、米連邦住宅公社(ファニーメイ)もしくは米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)が発行・保証する証券です。ちなみに、ファニーメイとフレディマックを管理下に置いて以降、米国政府は両機関が発行している証券を保証しています。

2回のQEでFRBの資産は2兆ドル拡大した

 大規模資産購入は基本的に2回実施されました。第1回が2009年3月(QE1として知られる)に、第2回が2010年11月(QE2)に発表、実施されました。それ以降も、FRBの保有資産の満期を長期化する対策など、形を変えた追加的な措置を導入していますが、この2回の措置がバランスシートへの影響という点では最大のものとなります。2回の大規模資産購入(LSAP)により、FRBのバランスシートは2兆ドル(約157兆円)以上拡大しました。

* FRBは長期金利を押し下げるために、2011年9月から残存期間6年~30年の米国債を買い入れて、残存期間3年以下の短期債を同額売るか償還するに任せる金融緩和措置、いわゆる「オペレーション・ツイスト(ツイスト・オペ)」に踏み切った。政策としての規模は4000億ドル(約31億4600万円)。2012年6月末に終了する予定だったが、同6月19~20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でこれを2012年末まで延長することを決定、発表している。

 大規模資産購入(LSAP)プログラムの効果をFRBのバランスシートの資産面から見たのがこのスライド(下)です。下の緑色の部分は伝統的な証券の保有残高を示しています。通常の状況でも、FRBが常に相当な額に上る米国債を保有してきたことが分かります。FRBは、量的緩和(QE)を始める前から既に約8000億ドル(約62兆8400億円)超にも上る米国債を保有していました。

FRBのバランスシート上の資産の推移。緑の部分はFRBが危機発生以前から保有していた米国債で、青部分は金融機関に対する資本注入だが、金融危機の終息に伴い返済されたため減少している。赤の「LSAPs(大規模資産購入)」と記載された部分が量的緩和(QE)による米国債やMBS(住宅ローン担保証券)などの購入で、FRBの資産が2兆ドルを超えるに至った経緯が分かる

 つまり、FRBはゼロから米国債の保有を始めたわけではなく、既にこれらの証券をかなりの額、保有していたのです。したがって、緑色の部分は(大規模資産購入がFRBのバランスシートに及ぼした影響を分かりやすくするための)ベースラインということになります。

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