「「売る」と「売れる」境界線のコミュニケーション力」

ログイン化する社会

  • 田代 真人

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2012年9月14日(金)

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 最近のネットはどうも使い勝手がよろしくない。なにかにつけログインを勧められる。かく言うこのコラムもそうだが……(笑)。ログインしないとサービスを受けられないのだ。

ログインが当たり前のネット社会

 最初は、単なる検索エンジンだったグーグルが、Gmailを始めたころだったか、ログインして使用すると便利になってきた。Gmailは個人向けのメールサービスなので、ログインして利用するのが当然ではあるのだが、その他のサービスも、そもそもの検索でさえもログインを促すようになっている。

 ログインして検索すれば、検索の詳細条件も保存できるので便利だ。検索の履歴まで残されている。ちなみに自分の検索履歴は、 https://www.google.com/history/ で検索できる。ちなみに私のものを見てみると2006年から残っていた。6年も前に検索した履歴を、いま見るのは感慨深いものではあるが、知らないあいだに履歴が残っているのも薄気味悪いものがある。もちろん利用規約でちゃんと承認しているのだが。

 グーグルのビジネスモデルの基本は、個人間でやり取りされたテキストデータをロボットにより自動的に解析して広告を表示させる仕組みだから、解析用にテキストを残すのは当然ではあるし、利用規約によりユーザーに承認させている。また、履歴に関しては設定次第で削除や機能停止もできる。

 最近ビッグデータという言葉を聞くことが多いが、これは、2000年ごろに流行ったテキストマイニングという言葉の裏返しだ。あのころは、とにかく「ユーザーのアクセスデータなど、いろいろなデータを分析してマーケティングに活かしましょう」というメッセージとともに流布されていたが、結局、データを溜めたハードディスクが増える一方で、どうやってデータを解析すればよいのかわからないままで“ブーム”は終わった。

 それが、ここに来てビッグデータと言われだしたのは、フェイスブックの登場が影響している。ご存じのとおりフェイスブックは実名登録制で、個人情報の非公開設定はあとからできるが、なにも設定しなければ、ほぼ個人の情報をさらけ出してしまう。そしてそれらの情報を広告用に利用できるのだ。一度はフェイスブックの『データの使用に関するポリシー』の『Facebookが受け取る情報とその用途』 のページを見ていたほうがよいと思う。そこには以下のように書かれている。

受け取ったユーザー情報は、各ユーザーの名前や個人特定情報を削除するか、複数のユーザーのデータを集計し、各ユーザーのものとわからない形で、広告パートナーや顧客に渡されます。

 『Facebookが受け取る情報とその用途』のページには、これ以外にも我々が“いいね!”した情報や、“シェア”したページの情報など、ほとんど行動情報を収集していることが書かれている。

 世界で9億人以上、日本でも1300万人以上の登録ユーザーの全行動履歴は、それこそ“ビッグ”なデータであることは間違いなく、その解析をし、広告に活かす技術こそがフェイスブックのビジネスの基幹技術であり、必須のものだった。2000年にはできなかったこれらの解析が、いま、コンピュータ能力そのものやプログラマー能力の飛躍的な増大によってできるようになったのだ。

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