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雇用は守られるべきか?

【第4回】日本企業の変革と業績回復のスピードを抑える2つの壁

  • 名取 勝也

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2012年9月12日(水)

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 前回では、日本企業のV字回復を難しくしている2つの制約のうち、内的制約すなわち社内の先輩経営者からの承継によって経営の権威が正当化されることからくる制約について触れた。本稿では、もう1つの制約である日本における硬直的な雇用制度について考えてみたい。

 多くの熱戦が繰り広げられたロンドンオリンピックが終わり、日本代表選手の中でも、いわゆる勝者(メダリスト)と敗者とが分かれる結果となった。その結果が良い意味でも悪い意味でも予想外だった選手もいれば、期待通りの結果をもたらした選手もいる。

 まさしくメダリストになれるだけの結果を出せたかどうか、という1点のみが称賛の分かれ目になっていると言えよう。もちろん、試合中の負傷にもかかわらず競技を続けようと必死にがんばった女子バドミントンの選手を始め、メダルを取れなくても称賛に値するような素晴らしいプレーを行った人たちも多くいたことは事実だ。

 ただ、一般的な傾向として「格差」や「優勝劣敗」を嫌う(強く求めない)日本人が、メダル獲得という結果に執着して、日本選手がそれを達成した時には大きな拍手を送り、逃した時にはとても悔しがる(あるいはそれを阻んだ他国選手を恨んだり憎んだりする)のが、オリンピックという機会であることは確かなようだ。

定年まで和を乱さずがんばればよかった日本型雇用

 これが、いわゆる一般の人たちの世界においてはどうか? 例えば、会社で働く多くのビジネス・パーソンたちについて、結果(のみ)によって厳しく評価する(される)といった実績主義・成果主義評価制度を受け入れているであろうか? おそらく評価する方もされる方も多くの人たちは、できればその様な方法は避けたい、避けてほしいと感じるのではないだろうか。オリンピックではあれだけメダルという結果(のみ)にこだわったのにもかかわらず、である。

 これが、日本企業の競争力の回復と向上を妨げていると私が考えている雇用制度の硬直性である。競争よりも協調(チームワーク)を重んじ、変化よりも経験(先例)を重視するスタイルだ。

 このスタイルは、「こうすれば勝てる(ゴールを達成できる)」という方向性が明確で、しかも今までやってきたことを少しずつ良くしていけばそれが可能となる状況においては、極めて効率的で効果的なやり方であろう。それは、もともと日本人がDNAとして保ってきた協調性とか継続的改善といった意識や価値観に合っているのかもしれない。そのおかげで日本は第二次大戦後に奇跡的な急回復と急成長を達成できたのであろう。

 企業においては雇用を守り(終身雇用)、経験者を中心に地道な改革を続けていく(年功序列)、といった制度がそれを支えてきた。結果や実績は、あくまでチーム(さらには会社全体)としてのものであり、個人の寄与部分は少ない、従って、人事評価も基本的には余り差をつけない、という考え方だ。定年まで、チーム・組織の一員として和を乱すことなく、他者と協力し合ってがんばってほしい、というのが雇用者側の願いであったし、被用者もそれを望んでいた。

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