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波高き尖閣の魚を獲る男たち

ささやかな「実効支配」を強いる政府の無作為

2012年9月21日(金)

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 波高き尖閣。

 一時は中国から1000隻もの漁船団が近づいているとも伝えられた。領土問題と言っても、どこか遠い場所のように感じられるが、石垣島からの距離はわずか150~170キロメートルほど。船足によるが半日とかからない距離だ。

 石垣島そのものはノンビリした空気に包まれていた。それでも、危機感は少しずつ高まっている。やはり、何と言っても物理的に近い。仮に、万が一のことが起きた場合、次に匕首を突きつけられるのは石垣島をはじめとする八重山諸島なのだから。

 そして今。地元から島を守ろうとする動きが出始めている。

 沖縄本島で輸送機オスプレイの普天間飛行場への配備に反対する集会が開かれたのは9日。主催者発表では10万人が参加し、会場を埋め尽くす様子をテレビで目にした人も多いだろう。まさに同じ日に、尖閣諸島の周辺海域で漁をした1隻の船が石垣に帰港していた。漁獲したのはアカマチ(ハマダイ)やミーバイ(ハタ類)など約40キログラム。翌10日には八重山漁協でセリにかけられ、アカマチはキロ当たり2500円と普段の価格(1000円前後)を大きく上回る価格で落札された。

セリに参加する高江洲正一氏(手前) と、競り落とされたアカマチ

 尖閣諸島への漁は燃料費がかさむこともあり、一般には盛んではない。では、なぜ今回はこのような事が起きたのか。

 高値で競り落とした人物の名は高江洲正一。肩書きは株式会社尖閣(石垣市真栄里)の社長だ。そして、「尖閣」の商標権をこの法人が所有する。競り落とした魚は発泡スチロールの外箱に商標のシールを貼り、尖閣ブランドとして売り出す。高江洲氏によると「複数の飲食店から引き合いがあり、販路は十分にメドが立っている」。実際には築地に向け出荷した模様だ。ブランド価値を認めてくれる顧客がいれば、落札価格が高くとも十分に見合うという算段だ。

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「波高き尖閣の魚を獲る男たち」の著者

張 勇祥

張 勇祥(ちょう・ゆうしょう)

日経ビジネス記者

2012年から日経ビジネスの記者。転々と部署を異動してきた器用貧乏。それでも、何とか中国経済はモノにしたいと願う中年記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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