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第10話 すご腕セールスマン四人侍 1人目

当意即妙の話術でお客を愉快に翻弄「松井さん」

  • 弓飾 丸資

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2012年9月28日(金)

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 私はセールス人生の晩年の3年半にわたってこの外壁リフォーム商品の販売に従事した。“アポマン”からスタートして“クローザー”になったのだが、この時期ほど物売り人生で充実した面白い時を過ごせたことは無かったように思える。

編集部注:クローザーやアポマンの意味が分からない読者の皆様へ。それぞれ訪問営業マンたちの仕事の名称です。この機会に『天使たちの訪問販売』を最初からお読みください。

 私の僅か3カ月足らずの“アポマン”時代は、上に飛び切り腕利きのクローザーがいた。また、私がクローザーを担当した時は“信じ難いキャラクターとセールス力の抜きんでた”優秀なアポマンたちに恵まれ、随分楽しい思いをさせて頂いた。

 アポマンはあくまで1人での行動を強いられるので、営業中のエピソードと言えば、ほとんどが「お客絡み」のものに限られる。が、クローザーとなれば3人のアポマンを抱えることになるので、それぞれとの間に面白い話が一挙に増える。

 とんでもなく滑稽で奇想天外な彼らの行動をつぶさに見て、いつも話題には事欠かなかった。しかしそれは、私の元にいたアポマンたちが、いずれ劣らぬセールスの兵ばかりであるがゆえの話。彼らは粒よりのセールス人材であり、いつクローザーになってもおかしく無い実力者であった。そんな者が揃えば真面目に訪問さえしていれば売り上げはドンドン上がり、班としての売上高が社内で1~2番になるのも容易なことなのだ。

 ただ、そんなスゴ腕の奴ほど素直には動いてくれないもの。どの職場でも見受けられる様に、力のあるヤリ手たちほど、仕事のほかに「ハマッてしまっている遊び」というものがある。

 お決まりの賭け事や女性や酒である。すでに述べた通りアポマンは単独での行動である。ある意味で目を盗み「悪いこと」の出来る時間をつくるには誠に都合のよいポジションなのである。しかしクローザーに上がれる者がわざわざアポマンで甘んじていることは、またよほどの覚悟がいるとも言える。それは特に金銭的リスクにある。

 そこでアポマンとクローザーの給料の違いを簡単に述べておきたい。

クローザーの取り分はアポマンの3倍

 訪問販売会社の給料のシステムは、一般の会社とは大きく違い、売れば売るほど実入りが良くなる。そのため、出来高制の歩合に重点が置かれ、固定給とは名ばかりで「無い」に等しい。当時働いていたこの会社ではアポマンには現金で毎日千円、クローザーには2千円が支給された。固定給といえば実はこれが固定給に当たる。

 前回までに述べた様に、入社して来た者は、ほとんどが寝る所の無い「食うや食わず」の日々を過ごす者たちだ。だからその現金を渡されなければ、その日その日を過ごすことさえできない。そこをわきまえた会社が、入社その日から寝る場所を与え、「生かさず殺さず」の金をあてがい、「売れるか売れないかの素質」を見る事実上のテスト期間とするのだ。

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