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絶好調スバルでも、国内生産は限界

やはり“奇跡の工場”は存在しない

  • 伊藤 正倫

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2012年10月3日(水)

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 「年間生産能力18万台で“投資の階段”にぶつかる。残念ながら、日本でこれ以上は増産できないだろう」

 北米などで小型車「インプレッサ」が大ヒットし、販売が絶好調の富士重工業。9月19日、主力工場である群馬製作所本工場(群馬県太田市)の生産能力を来夏に18万台まで引き上げると発表した。だが、群馬製作所長の笠井雅博・常務執行役員の表情はどこか寂しげだった。「これ以上増産するには、塗装工程で大規模な設備投資が必要となる。円高が収まる兆しがない中、普通に考えれば次に増産するのは北米工場となるだろう」と続けた。

 本工場は今年3月に半世紀続いた軽自動車の生産を打ち切り、代わりにスポーツカー「BRZ」とトヨタ自動車の同「86」の生産を開始。当初は年産10万台の計画だったが、インプレッサの生産が近隣の矢島工場(同)だけでは間に合わず、8月のインプレッサ生産開始に合わせて本工場の年産能力を15万台に引き上げたばかりだ。

本工場では「インプレッサ」をフル操業で生産する

 この間、社内で「チョコット能増」と呼ぶ、少額の投資で万台単位の増産を目指す工程改善を重ねてきた。例えば、ボディ溶接工程で溶接ロボットを1台追加してロボット同士の待ち時間を極力減らしたり、ロボットの動作を少しでも速くしたりして生産能力を高める。あらゆる工程でチョコット能増の余地を見直した結果、来年初めに16万5000台とする目途がついた。

「増産決めたけどノーアイディア」

 つまり、来夏の18万台は、今春の生産規模から実に3回目の能力引き上げとなる。笠井常務は「組み立て、塗装、溶接の各ラインでさらに改善する必要があるが、正直言って現時点ではノーアイディア。早急に検討に入らなければ」と明かす。それだけ、カイゼンの余地が狭まってきたことを示す。

 冒頭のコメントにある“投資の階段”とは、チョコット能増が限界となれば、次のステップに上がるために大規模設備の導入や工場用地の拡張など多額の投資が必要となるということだ。チョコット能増で前進できるのは、次の階段を上がるまでのわずかな範囲にすぎない。

 しかも、同社の国内完成車工場は太田市の本工場、矢島工場しかない。「矢島工場は既に、目一杯使っている」(笠井常務)。生産台数の半分以上を輸出する中、採算面から次の階段を上る経営判断はできないだろうから、販売は好調であるにもかかわらず、国内生産の拡大は打ち止めというわけだ。

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