第1回:複数デバイスの使い分けが前提となったと述べた(『マイクロソフトの“タブレット”参入に一番驚いた人たち』参照)。
第2回:文字入力について考えた(『たかがキーボード、されどキーボード』参照)。
第3回:従業員が購入した情報機器を活用するやり方を紹介した(『再考・「会社のPC」は無くなる』参照)。
第4回:「ThinkPad」の開発史を紹介した(『「ThinkPad生みの親」が語るモノ作りの哲学』)。
第5回:柔軟な働き方は何かを考えた(『寝ころんでいて仕事をしたくなったら』)。
第6回:東芝にビジネスパーソン向け情報機器のニーズについて尋ねた(「いくら軽くて薄くても仕事で使いにくい機器は無意味」)。
第7回:携帯電話の文章入力の問題を検討した(「携帯電話に屈して陳腐なメールを書いてはならない。戦い続けるのだ」)。
第8回:富士通のノートパソコン事業責任者に話を聞いた(「プロフェッショナルがプロ用の情報機器を選ぶ時代へ」)。
第9回:「筆記療法」に関連して情報機器のあり方を考えた(「悩みを綴るには手書き?それともキーボード?」)。
第10回:NECにこれからの「スマートデバイス」について聞いた(『「875グラム、8時間連続駆動のPC」が発想を広げる』)。
2012年9月26日、パナソニックは「Let'sNote(レッツノート)」の新機種「AX2シリーズ」を発表した。いわゆるコンバーチブル型の筐体を採用し、キーボードがあるノートパソコンとしても、タッチ操作をするタブレットとしても使える。発売日は10月26日、マイクロソフトの新OS「Windows 8」の発表と同時である。Windows 8はタッチ操作が可能なユーザーインタフェースを採り入れている。
パナソニックはどのような理由でAX2を開発したのか。AX2シリーズでどうビジネスパーソンのモビリティを高めようとしているのか。9月26日のAX2シリーズ記者発表会での発言を紹介する。
(聞き手は高下 義弘=編集者/ジャーナリスト)
「ノートとしてもタブレットとしても使いたい」
原田秀昭氏(AVCネットワークス社ITプロダクツビジネスユニット長):当社は1996年に初代レッツノート「R1」を投入して以来、軽量、長時間稼働、頑丈性能に焦点を当てて製品を開発してきた。お客様はモバイルノートパソコンにこうした点を強く求めるからだ。それ以来、「お客様の声を聞いて開発する」という基本姿勢を貫いている。
今年2012年、当社はレッツノートの企画・開発に際して「クリエイティブモバイル」というテーマを打ち出した。クリエイティブモバイルをうたう製品が、今回発表するレッツノート AX2シリーズである。
AX2シリーズで取り入れたお客様の声は「1台をノートパソコンとしてもタブレットとしても使いたい」というものだ。ノートパソコン、タブレット、どちらにもそれぞれの良さがあるが2台同時に持ち歩くのは難しい。
ノートパソコンの良さであるクリエイティビティ、そしてタブレット機の良さであるビューアビリティ(閲覧性)、これらを一つの筐体の中にどう具現化するかを、AX2シリーズでチャレンジした。その結果がいわゆるコンバーチブル型筐体の採用で、当社はこれを「ハイブリッド・モバイル」と呼んでいる。
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