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安倍・橋下、「蜜月のち対決」の誤算

自民党総裁選で一変した両者の提携シナリオ

2012年10月17日(水)

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 決選投票の末の逆転勝利で安倍晋三・元首相が自民党総裁選を制してから3週間が経過した。

 1955年の自民党結党以来初の総裁への返り咲きを果たし、首相再登板も視野に入った安倍氏。「もうすぐ、政権投げ出しという汚名を返上できる」と陣営幹部も美酒に酔いしれたが、次第に幾つもの“誤算”に直面し、祝賀ムードは早くも一変しつつある。

「逆転勝利」に厳しい世論

 安倍氏の眼前に立ち塞がる1つ目の大きな壁は、厳しい世論だ。

 総裁選では、過半数を上回る地方票を集めた石破茂・現幹事長を安倍氏が国会議員による決選投票で逆転した。このことが“民意”を反映していないとの空気が党内外に充満しているのだ。

 日本経済新聞社とテレビ東京が9月末に実施した世論調査では、安倍氏の総裁就任を「評価する」との回答は38%にとどまる一方、「評価しない」が49%に上った。さらに、安倍氏の“愛読紙”である産経新聞とFNNが10月上旬に実施した調査でも、安倍総裁に「期待する」が40.2%だったのに対し、「期待しない」は56.4%に達している。

 「5年前の首相辞任の際のマイナスイメージが残っていることに加え、国会議員の投票でひっくり返したことがかなり不評だ。選挙の顔としての安倍さんへの期待値が高まっていない。想定以上に世論は厳しい」。安倍氏に近い議員はこうした状況に顔を曇らす。

 出だしの人気が今一つである分、実績を積み上げていかねばならない安倍氏。しかし、こちらも視界不良だ。

 野党第1党の党首として、早期の衆院解散・総選挙に追い込むことが安倍氏の至上命題だ。

 当初は、10月中旬にも召集される見込みだった臨時国会の論戦で民主党政権の失政を追求。並行して、焦点の予算執行に欠かせない赤字国債発行法案や「1票の格差」是正を含む選挙制度改革関連法案などの懸案処理への協力と引き換えに野田佳彦首相に「近いうちの解散」の履行を求める戦略を描いていた。

 だが、解散先送りを狙う野田政権はやっと今月末の臨時国会召集に言及したものの、早期の解散に慎重な姿勢を崩さない。さらに、解散を求め、対決一辺倒の姿勢を貫こうにも、「決められない政治に逆戻りするな」と世論から批判を浴びかねない。かといって、解散時期が遅れるほど、安倍氏への党内の求心力が低下するのは必至だ。

 「こうした展開に谷垣禎一・前総裁は悩み抜いた。安倍さんも日増しに苦しい立場に追い込まれるはずだ」。自民党のベテラン議員はこう漏らす。

 高まらない期待値と、目に見える形で実績をあげにくい政治情勢。安倍氏を取り巻く環境は厳しいが、もう1つ、安倍氏の前途の波乱要因に浮上している問題がある。橋下徹・大阪市長率いる「日本維新の会」との関係だ。

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「安倍・橋下、「蜜月のち対決」の誤算」の著者

安藤 毅

安藤 毅(あんどう・たけし)

日経ビジネス編集委員

日本経済新聞社で経済部、政治部などを経て2010年4月から日経ビジネス記者。2012年4月から現職。政治、経済政策を中心に執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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