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「使い捨てカイロ」世界シェアトップの意外な企業

わずか10年で中国と米国を制覇

  • 佐藤 央明

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2012年10月23日(火)

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 日本では1個数十円程度で売られている使い捨てカイロ。実は海外ではまだその存在をほとんど知られていない国や、日本と違う使われ方をしている国もある。

 そこに商機を見出したのが小林製薬だ。世界的な市場調査の資料がないためあくまで同社調べではあるが、小林製薬は世界シェアナンバー1だという。日本ではニッチ市場を狙うイメージが強い同社が、どのようにしてグローバルでトップシェアに上り詰めたのだろうか。

 そもそも小林製薬は、約10年前までカイロメーカーですらなかった。2001年に、同じく大阪にある桐灰化学を買収。当初からカイロを海外事業の重点品として捉えていたという。

 同社のカイロによる海外進出で面白いのは、国によってその戦略を大きく変えている点だ。

中国に広がるブルーオーシャン

 中国ではカイロの歴史が非常に浅く、広く知られるようになったのはわずか10年ほど前。それ以前にはごく一部が通販で売られていた程度で、目の前には大きなブルーオーシャンが広がっている状況だった。小林製薬が進出したのは2003年。大手メーカーとして中国に一番乗りを果たし、新たなブランド「暖宝宝(ヌァンバオバオ)」の展開をスタートさせた。

 「カイロ自体に新規性があったので、ファーストアドバンテージを取りにいった」と国際事業部事業部長の宮西一仁執行役員が話すとおり、同社は一気呵成に投資をして、知名度を上げる戦略を取る。参入当初からすぐに現地生産を開始し、店頭でのデモンストレーションで使い方を説明する傍ら、大規模にテレビCMを投下した。

 その結果、今では上海における暖宝宝の認知度は90%で、カイロ全般のことを「暖宝宝」と呼ぶ人も多いという。最近では類似品も多く出回り始め、低価格品も増えてきたが、同社は現時点でも3~4割程度でシェアトップだという。

 とはいえ、中国全土のカイロ市場は現在60億円程度(推定)と、日本の約330億円に比べればまだまだ小さい。ただ一方で、中国は日本に比べて寒冷地が多く、北部や内陸部のビジネスチャンスは非常に多いという魅力もある。当初は沿岸部の大都市を中心に展開していた同社だが、今年8月末から内陸部へ低価格カイロの展開を開始している。

 「今のところ数字は非常によく、目標の1.5倍で推移している」と上海小林日化有限公司・市場統括部の二階堂賢氏は話す。来年9月には安徽省に新工場を立ち上げ、生産能力を2~3倍程度に高める。「広い地域でカイロが普及すれば、市場規模は5~10倍ぐらいまでは拡大するのではないか」と二階堂氏は自信を見せる。

 小林製薬は米国でもシェア5割程度のトップ企業だ。一気にブルーオーシャンに攻め入って垂直立ち上げをした中国に対して、米国では全く違う戦略を取っている。

コメント1件コメント/レビュー

小林製薬ならではのカイロは興味ありますね。貼るカイロに暖めると薬効が高くなる成分をしみこませ筋肉痛に効果が出るとか。桐灰ではできなかった商品も期待。昨今のペットブームでターゲットは人間に限らない。ペット用商品も面白そう。(2012/10/23)

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小林製薬ならではのカイロは興味ありますね。貼るカイロに暖めると薬効が高くなる成分をしみこませ筋肉痛に効果が出るとか。桐灰ではできなかった商品も期待。昨今のペットブームでターゲットは人間に限らない。ペット用商品も面白そう。(2012/10/23)

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