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「ネット予備校」が広げる教員格差

人気集中が招く画一化

2012年11月2日(金)

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 suffice、serene、connote。

 パソコン画面に表示された動画の中で、チョークを手にした講師が黒板にリズムよく英単語を書き付けていく。口調は歯切れがいい。「語尾にeがある場合は、子音の前が長母音になります。この法則を知っていれば、初めて見た単語でも、どう発音するか判ります」。

 リクルートマーケティングパートナーズは10月、大学受験生向けの講義映像をインターネットで配信する「ネット予備校」事業を始めた。価格はおおむね1講座5000円。1講座は60分の講義10回分で、大手予備校の標準と比べて4分の1程度に抑えた。

 サービス名は「受験サプリ」。同事業の松尾慎治編集長は「経済的な理由などで、予備校に通いたくても通えない学生に利用してもらいたい」と語る。

 講義の映像はパソコンのほか、スマートフォンやタブレットなどでも見ることができ、近くにいい予備校がないという地方の学生に、首都圏の予備校で腕を磨いた講師の授業を受けてもらえるようにするのも狙いの1つだという。

伸びる「映像授業」

 同社は英・数の2教科に限られている講座を、来春にも10前後に拡大し、サービスを本格展開していく方針だ。映像で講義を受けるという、こういったビジネスは今、急速に予備校業界に広がっている。

 学習塾大手のナガセでは人気講師の講義をネット配信する「東進ハイスクール」などが好調で、高校生部門の生徒数が9万人弱と、2011年度に1割増加。セグメント別利益も前期比4割増の67億円だった。河合塾グループで、映像での授業を中心に手がける河合塾マナビスは、11年度の生徒数が1万4000人と1年前から3割増えた。

 映像配信のコスト低減や、携帯しやすい電子機器の普及で、ビジネスを展開する素地が整ってきた。それに加えて少子化や景気低迷で学生の「現役志向」が強まっていることで、自分の都合に合わせて受けたい講師の講義を受けられるという映像のメリットが、生徒に支持されやすくなっている。

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「「ネット予備校」が広げる教員格差」の著者

中川 雅之

中川 雅之(なかがわ・まさゆき)

日本経済新聞記者

2006年日本経済新聞社に入社。「消費産業部」で流通・サービス業の取材に携わる。12年から日経BPの日経ビジネス編集部に出向。15年4月から日本経済新聞企業報道部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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