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「日式アニメに出てくる『部活』って、ほんとは存在しないよね?」

中国の若者には、放課後の青春なんてファンタジー

2012年11月5日(月)

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「日中関係が微妙なこういう時期、AKB48が好きだっていう若い中国人はすごくプレッシャーを感じるわけですよ。ほら、だって、彼ら一人ひとりは自称『プチ日本評論家』なわけですからね。板挟みになって、正直つらかったと思います」

 あれは9月中旬、日経ビジネスオンラインから「えっ、『日本は中国と戦争したがっている』って?」の執筆を依頼されたころだ。尖閣問題で反日デモが激しく燃え上がる中、以前取材を通して知り合った王一凡(29歳)と再会した。彼は、私が王に会った目的(尖閣問題についての意見)とは一見、無関係かに思える内容をいきなり話し始めた。
 その話とは、「AKB48はなぜ、中国でこんなにも人気があるのか?」についてである。
王は以前、中国で雑誌記者をしていたことがあり、日本のオタク文化に非常に詳しい。

「中国でAKB48のファンは、百度(中国の大手ネットサービス)のBBSユーザーだけで約10万人、実際はもっといるでしょう。彼らは年がら年中、ネットで好きなメンバーの情報収集をしたり、DVDを見たりしていますよ。熱狂ぶりは日本人のファンに勝るとも劣らない。みんなAKB48を通じて日本の文化を知り、日本について興味を持つようになった若者たちです」

 私は内心、その話と尖閣問題に、一体どんな関係があるのだろう? とぼんやり思いながらも、それを悟られないふりをしながら王の話に耳を傾けていた。だが、次の瞬間から、王の声はだんだんと大きくなっていった。

「僕らには青春も感動もなかったんです!」

「なんで私たち中国人が日本のAKB48に熱中するのか、日本人にその理由がわかりますか? それは、僕たちの中学・高校時代には『青春』や『感動』がなかったからなんです」

 青春?
 感動? 
 一体なんの話が始まったのだろうか。

「地域によって異なりますが、多くの中国人は中学・高校時代に勉強した、いや、させられた記憶しかないと思います。僕は天津の普通高校に通っていましたが、例えば日本のマンガやアニメによく出てくるクラブ活動なんて、全然なかった。高校時代は毎晩10時まで学校に残って勉強していたんです」

 中国では、公式には私立の予備校や塾は認められていない。そのため、生徒たちは学校に残って教師の指導にもとで受験勉強をする。その傾向は(中国の受験制度で不利な状況に置かれている)田舎に行けば行くほど強いという。寮生活をしている学生も多いので、夜12時過ぎまで教室に残ることもざらだそうだ。

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「「日式アニメに出てくる『部活』って、ほんとは存在しないよね?」」の著者

中島 恵

中島 恵(なかじま・けい)

ジャーナリスト

1967年、山梨県生まれ。1990年、日刊工業新聞社に入社。退職後、香港中文大学に留学。1996年より、中国、台湾、香港、東南アジアのビジネス事情、社会事情などを執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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川野 幸夫 ヤオコー 会長