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中国が日本に求める「誠意」とは

程永華・駐日中国大使が尖閣問題を語った

2012年11月9日(金)

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 駐日中国大使の程永華氏が11月3日、講演の中で尖閣諸島問題について語った。「問題解決のカギは日本にある」「日本は誠意を具体的な行動で示すべき」などと強調した。同大使が言う「誠意」は、尖閣諸島に関する日本の基本的な立場の変更を求めるもの。これがブラフでなく本音であるなら、問題沈静化への道は遠い。講演は、日本の大学で活動する中国人教授らの集まりである日本華人教授会が主催するシンポジウムで行ったもの。

 程永華大使は、シンポジウムの最後に挨拶のため登壇した。当初は、シンポジウムの冒頭で挨拶する予定だったが、多忙のため最後になった。

程永華・駐日中国大使(写真:Landov/アフロ)

 同大使は「現在の中日関係は、国交正常化以来、最も困難な局面に入っています。今年は正常化40周年に当たり、本来なら大飛躍を期す年でした。しかし、大きな波にさらわれることになりました。両国間のさまざまな分野の交流がほぼ全面的にストップ。中国の駐日大使として、本当に心が痛みます」と現状認識を語った後、2つの気になる発言をした。1つは“良い話”。もう1つは“悪い話”だ

日本政府と石原前都知事は別個の存在

 まず“良い話”から。これは程大使の「今回の島の買い上げは、本来は、日本の一部の右の勢力がわざと起こしたもの認識しています。(本誌注:石原慎太郎知事(当時)が尖閣諸島の買い取りに乗り出した後、中国は、買い上げを行わないよう日本側を説得したが)日本政府はそうした声にまったく耳を傾けることなく、一部の右の勢力による中日関係を破壊しようとする行為を制止することなく、また、その勢いに乗って買い上げをやってしまった」という発言である。

 記者には、これが日中関係の正常化に向けて中国が前向きに話し合う方向に転換しつつあるシグナルと受け取れた。日本政府と石原前都知事を「分けて」語っていたからである。

 9月半ば、中国の習近平国家副主席は、尖閣諸島の国有化は「茶番劇」であるとコメントした。米国のパネッタ国防長官と会談した際のもの。日本政府と石原前都知事は、国有化のシナリオで事前に合意しており、それを実行した――との見方を示した発言と解されている。つまり、日本政府と石原前都知事はぐると見ていたわけだ。

 これに対して程大使の発言は、「国有化の発端は一部の特別な人が行ったもの。日本政府はそれに追従した」と両者を分けて認識していることを示唆している。日本の国有化に対するスタンスを微調整しているように受け取れる。

「誠意を示していただかないといけないと思います」

 ただし、よい話ばかりではなかった。程大使は、次のように講演を続けた。「中国には『鈴を解くのは鈴を付けた人』(解鈴還需繋鈴人)ということわざがあります。現在の中日関係の局面は、日本政府による島の買い上げから始まりました。ですから、問題を解決するカギは日本にあると認識しています。まず日本が現状を認識して問題解決の誠意を示していただかないといけないと思います」。

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「中国が日本に求める「誠意」とは」の著者

森 永輔

森 永輔(もり・えいすけ)

日経ビジネス副編集長

早稲田大学を卒業し、日経BP社に入社。コンピュータ雑誌で記者を務める。2008年から米国に留学し安全保障を学ぶ。国際政策の修士。帰国後、日経ビジネス副編集長。外交と安全保障の分野をカバー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官