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ソニーを助けた衆院解散

  • 阿部 貴浩

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2012年11月26日(月)

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 1ドル=80円の節目を易々と超えると、利益確定の円売りをこなして82円台まで円は値下がりした。これは7カ月半ぶりの円安水準だ。呼応するかのように日経平均株価は9000円を上回り、高値を模索する。膠着していた東京市場が、様変わりしたかのような活況を呈している。

 「これほど円安が待望されていたとは」とニッセイ基礎研究所の矢嶋康次チーフエコノミストは驚く。企業取材によるミクロ情報とマクロ経済を融合し、経済情勢を鋭く分析するのが矢嶋氏の持ち味だ。ミクロの情報に精通している矢嶋氏は、出かける先々で円安に動いた為替相場を歓迎する声を聞くという。「今まで企業は相当、我慢を強いられていたのだと、改めて実感した」と漏らす。

 市場をここまで動かしたのは、政権奪還を目指す自民党を率いる安倍晋三総裁への期待感だ。正確に言えば、安倍総裁が矢継ぎ早に口にする金融緩和策への期待感だろう。

 デフレの早期脱却へインフレターゲットを設定し、年間2~3%のインフレを目指して、無制限に金融緩和を続ける。17日には日銀による建設国債の引き受けにまで言及した。財政出動にも積極的で、自民党は10年間で200兆円をインフラ投資へと振り向ける「国土強靭化」計画を提唱する。民間投資が伸び悩む中、国が主導権を取って需要を生み出そうとするものだ。

 いくら金融緩和を続けても、それが銀行からの貸し出しとして企業や個人といった実体経済に届かなければ、デフレ脱却の効果は乏しい。そもそもモノやサービスへの需要が無ければ資金需要は盛り上がらない。日銀の国債引き受けは財政法で禁止されている禁じ手で、もし実現したら財政規律が一気に緩む恐れがある。財政赤字に苦しむ日本に200兆円も財政出動する余力が残っているとも思えない。選挙戦をにらんだリップサービスという点を割り引いても、個人的には実現の可能性が低い政策に映る。

安倍総裁の金融緩和に期待高まる

 しかし、安倍総裁の主張が実際に相場を動かした。特に反応しているのが、外国人投資家だ。これまでの円買いポジションを崩し、円売りポジションを積み上げている。

 個別政策の実現可能性は別にして、「金融政策の方向が変わるという期待感が高まっている。これまでの閉塞感の裏返しだろう」と岡三オンライン証券の伊藤嘉洋チーフストラテジストは解説する。

 遠からず解散総選挙になり、民主党政権が交代すると多くの日本人は予想していたはずだ。しかし、日本人が予想する以上に、外国人は日本の政権交代という変化に注目し、期待しているという。

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