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反対側の視点から対象を見てみる―帝人・長島会長との対談―

「ものづくり」から「もの・ことづくり」へ変わろう(第4回)

2012年11月26日(月)

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 今回は、「ものづくり」と「ことづくり」について、帝人の長島徹・会長との対談によって、より深く考えていきたいと思います。長島さんは、経済同友会の「もの・ことづくり委員会」の委員長を務められるなど、早くから 「ことづくり」の重要性に着目されていた経営者で、ご一緒に日本における「ことづくり」の不足に対して危機感を主張してきました。

多角的に見る姿勢が問われる

長島:「ことづくり」という言葉やその概念は、まだ一般的には、なじみの薄い言葉でしょう。経済同友会で最初に主張した時にも、その概念を説明するところから出発しました。その後の取り組みを通じて、代表幹事を務めていたリコー会長の桜井正光さんや、三菱ケミカルホールディングス社長の小林喜光さんなども、頻繁に使ってくれる言葉に変わってきました。

田中:小林さんは、企業を持続させる経営を指す「Management of sustainability(MOS)」の一環として、「ことづくり」を主張されていますね。

長島徹・帝人会長(写真:的野弘路、以下同)

長島:「ものづくり」が有形なのに対して、「ことづくり」は戦略づくりやシステムづくり、ストーリーの構築、ビジネスモデルの確立、サービスの創出など、無形のものが対象になります。そして、「ことづくり」を実現するための基本的な姿勢は、反対側の視点からその対象を見ることです。自分の側からだけではなく、ターゲットとなる顧客の側から、さらにはもっと違う側から、ものを多角的に見る姿勢が問われます。

 そして、無形のものが対象になりますので、それに適応したトレーニングを経てきた人材が必要だと感じています。そこでは、技術者でありながらも営業を経験していたり、海外に駐在して現地の市場を体感していたりといった、一つの価値観に捉われずに思考することを積み重ねてきた人材が必要です。こうした多様な体験によって、「ことづくり」に対応できると思います。

 これらは、技術職一筋で過ごし、しかも日本ならではの良い「ものづくり」をひたすら指向し続ける、日本の多くの技術者が苦手とする部分です。優れた発想があって、技術的に優れたものを生み出すことができたとしても、その成果をいかにビジネスに結び付けるか、というところまで訓練されているのが理想的です。

 ものを売るためのストーリーづくり、すなわち、「ことづくり」は、製品企画や営業の担当者だけが発想するのではなく、技術者自ら考えるべきなのです。技術を世に問うことを面白がって、ターゲットとなる顧客のもとに足を運ぶなど、自分たちで直接、外の空気に触れながら技術に向き合うことを勧めます。

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「反対側の視点から対象を見てみる―帝人・長島会長との対談―」の著者

田中 芳夫

田中 芳夫(たなか・よしお)

東京理科大学大学院教授

産ー官ー学での経験をもとに、これからの人たちと価値づくりを一緒に考えていきたい。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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