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米国における政治マーケティング

この分野で活躍する人材を育成する大学院も設立

  • 鈴木 崇弘

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2012年11月29日(木)

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 前回の英国に関する記事に記したが、英ブレア労働党(当時)が多くを学んだように、米国は政治のマーケティングやコミュニケーションの分野の先進国である。

 政治マーケティングは、平林紀子埼玉大学教授が指摘するように、米国では、「テレビなど個々のメディア戦略技法のことではなく、選挙を含むデモクラシーのプロセス自体をコントロールする一つの思想」である。それは、まさに米国における現代政治の特徴であり、現実でもある。

 政治におけるマーケティングやコミュニケーションにおいては、政治家や候補者の「実像」以上に、有権者に受けがいい「像」をいかにつくり出し、有権者に受けてもらうかが重要である。そのためには、米国では、「選挙はメディア対策が命」(注1)であり、さまざまなメディアが活用されてきている。

 また、メディアや有権者に訴え、政治活動や選挙活動を行っていく上での基礎情報になる、世論調査や有権者情報の蓄積などの仕組みづくりとその活用が行われてくることになる。

大統領選と政治マーケティングの始まり

 今米国大統領選で、民主党バラク・オバマ大統領と共和党ミット・ロムニー候補の間で白熱した戦いが繰り広げられ、世界中の注目が注がれた。

 そこで、これまでの大統領選などを中心に、米国の政治マーケティングなどについてみていこう。

 世論調査の民間企業の先駆けであるギャラップの創始者であるジョージ・ギャラップ博士は、1936年の大統領選でのフランクリン・D.ルーズベルトを予測し、世論調査の政治利用に先鞭をつけた。

 ハリ―・トルーマン第33代大統領(1945年4月20日~1953年1月20日)は、ラジオを通して一般教書演説を生中継し、ドワイト・アイゼンハワー第34代(1553年1月20日~1961年1月20日)は大統領選で初めてテレビを利用し、政治宣伝において非常に効果があることを示し、この頃から政治において「マーケティング」が選挙戦略として認識されはじめ、新しい政治の方向性をつくったといわれる。

 さらに、ジョン・F・ケネディ第35代大統領(1961年1月20日~1963年11月22日)は、大統領選のテレビ討論会で圧勝し、テレビ中継による記者会見の形式を確立したといわれた。そしてテレビが生み出した政治の初のスパースター的な存在になった。

 他方、ケネディは、党内的にも不利な立場にあったが、大統領選の予備選および本選で、世論調査専門家ルイス・ハリスを活用し、世論調査を駆使したことが、勝利の一因となったといわれる。ケネディは、このようにメディア対策と世論調査の活用を本格的に生かした初の大統領といえる。

 リチャード・ニクソン第37代大統領(1969年1月20日~1974年8月9日)は、ケネディとのテレビ討論などの失敗から大統領選に敗北したが、その失敗の教訓から学び、「組織的にコミュニケーション手段をマネジメントし始め」(注2)、大統領に当選すると、H・R・ハルデマン首席補佐官をメディア対策やイメージ戦略の中心に据えて、対応した。また世論対策戦略会議や日々の広報方針決定会議の開催、マスコミ編集者のホワイトハウスへの定期的招請なども実施し、世論やメディア対策を本格的に行ったのである。

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