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国家でなく、個人の目線でお互いの国を見ると…?

日中の若者ディスカッション(前編)

2012年12月7日(金)

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 異様なまでに燃え上がった9月18日の反日デモから丸2カ月。11月下旬の日曜日。「あの日の熱気」が嘘だったかのようにおだやかに晴れ上がった中、私は上海市の中心部、3つの路線が乗り入れる交通至便な人民広場駅前に立ち、中国人大学生2人、日本人留学生1人を待っていた。

 日中の若者同士をディスカッションさせてみたら、何かおもしろい記事になるんじゃないか、といった安易な気持ちもちろんあったのだが、私が知っている若者同士を引き合わせ、これを機会に、個人的によき友人になって欲しいという老婆心(?)もあった。

 何しろ過去最悪な関係が続いている日中両国。原因は数々あれど、せめて個人レベルでは対話の機会を増やすべきだ。そのダシとして、私が若い彼らを使ったともいえる。

 待ち合わせ時刻の午後3時半すこし前。最初に現れたのは江沢民の出身大学である上海交通大学修士過程に在学中の日本人男子Aくん(1989年生まれ)。地方都市の出身で、今年、都内の大学を卒業して上海に留学にやってきた。父親は北京に駐在中のビジネスマン。日本人としては、中国とかなり縁のある一家の出身だ。

 時間ぴったりに現れたのは中国でベスト5以内に入る名門、復旦大学で学ぶ中国人男子大学生のBくんと女子Cさん(ともに1991年生まれ)。Bくんは理系、Cさんは文系。Bくんは日本に10カ月交換留学した経験があり、私とは2回会ったことがある。Cさんは日本語とは関係のない学科であり、日本のことに詳しいわけではないが、一度だけ日本に旅行に行ったことがある。彼らは上海市内の出身で、見るからに何不自由なく育った「都会っ子」的な雰囲気が漂っている。

1980~90年世代にざっくばらんに聞く

 つまり、日中双方ともに、比較的恵まれた層に属し、日中関係にも関心が高い優秀な「80后(バーリンホウ)」と「90后(ジウリンホウ)」である。

 「恵まれた若者にばかり取材したって、どうせ優等生的なことしかいわないんじゃないの? 格差で苦しんでいる貧しい人の気持ちなんかわからないでしょう?」という読者のお叱りや疑いもあるかもしれない。しかし、いわずもがなだが、中国と日本では生活環境が大きく異なる。特に生活水準における「違い」は、平均化された社会に住む日本人の想像をはるかに超える。

 「衣食足りて」なんとやら、ではないが、残念ながら今の時点で中国の貧困層や低学歴層に「日本についてどう思うか?」と問いかけても、彼らは日々の糧を得るのに忙殺され、遠い日本のことなど夢にも考えたことはなく、客観的な答えが返ってくることはほとんどない。 これは推論や思い込みではなく、私が実際に著書の取材中に大勢の若い中国人にインタビューした結果だ。そんな経験から、今回は日中の次世代をリードしていく層に話を聞いてみたいと思ったのだ(※無論これは日中の若者3人の個人的意見であり、中国人や日本人を代表するものではない)。

 前置きが長くなったが、私(以下、N)たちはカフェに移動して話をすることにした。最初は「日本のイメージ」など軽い話題から振ってみたのだが、話はだんだんと「愛国主義教育」や「日中のメディアについて」など、日本人にとって興味深いテーマへと展開していった。順を追ってお聞き頂きたい。

【日本のイメージ、中国のイメージ】

N:ええっと、最初は軽い話から聞いていくね。20代の人が描く「日本のイメージ」「中国のイメージ」ってどんなものかな?

中国人Bくん:日本に行く前は「人間関係が冷たい」っていうイメージを持っていましたが、実際に留学した関西では必ずしもそうではなかったですね。日本人は堅苦しい挨拶が多いのかと思っていたけど、学生の間ではそうでもなかった。日本に行ってみて、自分の思い描いていたイメージは確かに変わりました。

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「国家でなく、個人の目線でお互いの国を見ると…?」の著者

中島 恵

中島 恵(なかじま・けい)

ジャーナリスト

1967年、山梨県生まれ。1990年、日刊工業新聞社に入社。退職後、香港中文大学に留学。1996年より、中国、台湾、香港、東南アジアのビジネス事情、社会事情などを執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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