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ジャカルタの黒魔術師

あえて異文化を受け入れてみよう

2012年12月10日(月)

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 先日、インドネシア出張の折、首都のジャカルタで、ある日本企業の幹部から興味深い話を聞いた。

 彼は日本企業の現地法人副社長。人事部門の統括も担当することから、業務に問題がある社員がいた場合、時に解雇を通知しなければならない。とある日、理由あって1人の社員に解雇を通告した。すると、その逆上したその社員から、驚くべき言葉が返ってきた。

 「お前を呪ってやる!腕利きの黒魔術師を4人雇うからな!」

 言われた当人は当然、「何を言っているんだ?」と疑問を抱かざるを得ない。いや、むしろ日本人の感覚からすれば、「からかわれているのか?」とすら考えてもおかしくない。しかし、慌てふためいたのは周囲の現地人スタッフたちだ。「どうするんだ!?お前呪われて大変なことになるぞ!」と。

 話によると、どうやらインドネシアでは今でもこうした呪術の類いが文化として残っている。攻撃的な魔術である黒魔術、好ましい目的で使われる白魔術があり、それぞれプロの魔術師が存在する。しかもそれが世間一般に文化として定着し、その効果も畏怖の対象となっている。

大らかな「ゴム時間」が流れる

 成長期待や親日的な雰囲気から、投資先としてぐっと距離が近づく東南アジア。中でもインドネシアは最大の人口を抱え、ASEAN(東南アジア諸国連合)のリーダーを自負している。日本企業による投資ラッシュも目覚ましい。にもかかわらず、こうして日本人が仰天するような文化や風習は今なお残っている。

 別の例を挙げてみよう。「ゴム時間」という言葉がジャカルタ周辺ではしばしば使用される。インドネシアの有力な農産品である天然ゴムからあやかったのだろうか、時間の感覚が伸縮自在という意味だろう。つまりはインドネシア人が時間にルーズということだ。約束の時間に20~30分は平気で遅れてやってきて、特に謝罪の言葉もない。

 これは、彼らが時間を「守らない」一方で、「守れない」ためでもある。朝の通勤ラッシュの時間帯ともなれば、ジャカルタ市内の自動車の平均速度は時速7kmとも言われる。それほど現在のジャカルタの交通渋滞は酷い。道が空いていれば20分で着く距離が、酷い渋滞に巻き込まれて2~3時間かかるということはザラだ。だからこそ時間に対する感覚が大らかになる。

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三品 和広 神戸大学教授