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新卒は「金の卵」どころか「プラチナの卵」

学生対象の採用活動でも広がる「エージェント」の活用

  • 飯山 辰之介

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2012年12月14日(金)

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 12月1日、2014年卒業予定の学生を対象とした採用活動が始まった。2011年から企業は採用活動を2カ月後ろにずらし、就職活動の期間が短くなっている。そのため昨年に引き続き今年も企業、学生双方に焦りが広がっているようだ。

 こうした中、人材会社のエージェントが企業に新卒学生を紹介するサービスが拡大しているという。転職市場では一般的な採用手法だが、「新卒市場でも企業、学生双方でニーズが高まっている」と業界関係者は口を揃えて言う。

人材大手各社がこぞって新卒紹介に参入

 たとえば業界最大手のリクルートキャリアでは、新卒学生を斡旋するサービスで企業、学生の登録数がそれぞれ前年比30%増加した。またマイナビが提供する「マイナビ新卒紹介」では企業の求人数が前年比3倍となった。2011年には求人広告で知られるアイデムが「スマートエージェント」というサービスで新卒の紹介事業に参入。2014年卒を対象にしたサービスでは企業数が前年比2倍に、登録学生数も3000人から8000人を超えるまでになっている。こうした市場の拡大を見込んで、今年は転職市場で紹介サービスを行ってきたインテリジェンスが新規参入するなど、主要な人材大手各社が相次いで乗り出している。「口コミで登録が広がっている。今年は登録企業、学生ともさらに広がりそう」とアイデムの吉川英孝・スマートエージェントディビジョングループリーダーは言う。

 各社のサービス内容は概ね共通している。まずエージェントは学生と1時間前後面談し、希望する職種やキャリアプラン、さらに本人の性格や適正などを把握する。そして登録企業が求める人材像と照らし合わせて、最適な会社を紹介する。企業側には説明会の代行や面接の調整、採用可否の通知など採用活動全般をサポートし、学生に対しては面接のフィードバックやフォローもする。学生は無料で利用でき、企業は紹介された学生に内定を出した時点で人材会社に対価を支払う。その費用は平均しておおよそ70万円前後という。

 これまでも新卒学生を対象とした紹介サービスがなかったわけではない。ただ対象は理系の学生が中心で、サービスの利用時期も企業の採用活動が一巡する春以降であることが多かった。だが「文系と理系の割合は7対3くらい」(アイデムの吉川氏)と言うように、近年は文系の学生の登録が増加しており、その利用時期も早まっている。「これまでは4月からサービス開始していたが、今年は12月1日から学生のカウンセリングを始めた」(紹介サービスを手がけるネオキャリア)という企業も多い。

 なぜ、こうした新卒紹介のサービスが増加しているのか。その背景にあるのは少子高齢化と60歳以上の雇用延長がある。「少子高齢化が進行するなかで、新卒は金の卵どころか、プラチナの卵になりつつある」(人材会社)。優秀な新卒学生には内定が集中し、他社に流れてしまうことも多かった。そこで少しでも優秀な人材を獲得するために、企業はエージェントを活用するわけだ。一方で60歳以上の雇用延長が義務付けられ、企業は新規雇用を抑えざるを得なくなってきている。結果的に、内定を出す新卒学生の絞り込みがますます進み、自社と相性のよい「3年で辞めない人材」を確実に獲得したいというニーズが高まる。

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