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第19話(最終回) 放射線とどじょう汁

「竹田君、涙の物語」とサヨウナラと

  • 弓飾 丸資

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2012年12月14日(金)

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 これまでこの連載では、訪問販売という独特な商法と、そこで生きるセールスの達人たちの「技」やその奇想天外な商い人生をつづることで、人間の奥深い心理やそれを巧みに利用する「商売の極意」にも通じる世界をご紹介してきた。

 基本的に言って訪問販売セールスとは、「来てくれ」とも言われていないお宅へ、セールスする側だけの都合で訪問する訳だから、考えて見れば実に身勝手で一方的な商いの形式である。

わが国特有の穏やかな気性が生んだ商法

 外国の事情に疎い私は、こんな商いがよその国でもまかり通るのかどうか、確かなことは知らないが、芝生を踏んで「こんにちはー」と声をかけながら入っていけば、いきなりズドンと拳銃で撃たれそうな国が多いような気がしている。外国では訪問販売のセールスマンは頼まれてもやりたくない、というのが正直なところだ。そんな私の考えなので断定的なことは言えないのだが、1軒1軒家の中まで訪問する何てことは、日本だからこそ許されるセールス方法ではないか、と思っている。

 しかも、昔はこの日本であっても、人の住む町や村に物売りは数え切れないほどいたとしても、人様の家の玄関を叩いてまでする商いなどは、ほとんどなかったのではないかと思っている。雪国の『ごぜさん』のような門づけや、三河漫才・獅子舞などの芸を売る者は別にして、笑顔の挨拶で家の中まで入って行った魚屋や、惣菜屋、小間物屋などはあったにしても、元々顔見知りになっている者が訪れるのであって、いくら商人であっても全く見ず知らずの者が、突然断りもなしに人様の家に押し掛けて行くなどということは、まず無かったろうと推測している。

 色々な物売りも、その売り声や鐘太鼓で囃子立て、通りを賑わすことはあっても、声が掛かるまでは家の中になど入っていくことのないのが通であったはずである。

 だから、この訪問販売が1つの商法として根付いたのはいつの頃からなのか、不勉強な私には確かな知識がないのだが、その昔の富山の薬売りがお客を開拓して廻った道程が、どうも最初であったように思える。いずれにしても、わが国特有の穏やかな気性の人々のその温かさで、訪問し、物を売り、それとの対応の人と人との間に、自然に育くまれ定着していったことだけは間違いがないと言えるだろう。

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