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恐るべし、サイバー大学

徹底したウェブマーケティングで入学者数4倍増に

2012年12月18日(火)

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 12月上旬のある日の夕方のことだ。幕張メッセで開かれた展示会からの帰り道、JR京葉線ホームから八重洲連絡通路を通って山手線ホームに向かっていると、右手の壁に並んだ「駅看板」の多くが、大学関連の広告で占められていることにふと気づいた。

 広告を出していたのは、千葉方面に立地する人文系やスポーツ系などの大学・短大だ。西日本出身の記者にとっては、初めて名前を目にする大学も多い。「どの大学も学生集めに懸命なんだな」という当たり前の感想を抱くと同時に、「一体なぜ、大学がこんなところに広告を出すのだろうか」という疑問が沸き起こってきた。

 東京に住んだ経験のある方ならうなずいていただけると思うが、京葉線ホームとその他の在来線・新幹線ホームを結ぶ八重洲連絡通路を利用する乗客の多くは、千葉方面に住む通勤客だろう。記者が大学の広告を目にした日も、帰宅途中の通勤客らでごった返しており、受験を控えていそうな若者の姿はほとんど見かけなかった。

 もし大学がターゲットとする高校生らがこの通路を利用するとすれば、それはおそらく、東京方面から東京ディズニーリゾートに向かう場合ということになるだろう。巷では「大学のレジャーランド化」が指摘されて久しいが、今では志願のきっかけが「レジャーランド」という皮肉な状況になっているのだろうか。

 そんなことを考えながら電車に揺られていると、急に自分が分別くさくなったような気分になって嫌気がさした。きっかけはどうであれ、向学心を持つのは良いことだ。

 オフィスに戻って気を取り直し、インターネットでその日のニュースをチェックし始めたところ、再び記者の気持ちを先ほどまでの思考に引き戻すような広告を発見することになった。

まるで通信サービスのような広告

 以下がそのスクリーンショットだ。この広告を目にした瞬間、記者は驚きを通り越して「高等教育機関がこんな広告を出して大丈夫なのだろうか」と要らぬ心配までしてしまったほどだ。

外国人の男女を起用したバナー広告は、まるで通信サービスのよう

 このバナー広告を出していたのは、ソフトバンクグループが2007年に設立したサイバー大学だ。ご覧いただければお分かりの通り、金髪の外国人女性が大きく目を見開いて「ソフトバンクが大学をつくっていたなんて・・・」と叫んでいる様子や、同じく外国人男性が「通学不要で大卒資格が取れる!?」と驚いている様子がデザインされている。

 バナー広告にはさらに、「今なら入学金0円」「『iPad』無償貸与」といった、まるで通信サービスの広告のような文句が並んでいる。冷静に考えれば、こうした内容に引かれて受験を決める志願者がいるとは思えない。少なくとも記者はこう感じた。

 いったい、サイバー大学はどんな考えでこういったバナー広告を出すことになったのか。こうなれば、とことん調べるしかない。受話器を取ってサイバー大学の広報担当者に質問をぶつけたところ、その回答にさらに驚かされることになった。

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「恐るべし、サイバー大学」の著者

白石 武志

白石 武志(しらいし・たけし)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社編集局産業部(機械グループ)、京都支社、産業部(通信グループ、経営グループ)を経て、2011年から日経ビジネス編集部。現在は通信、半導体、家電業界などを担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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