• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

賃金下落に潜む新たな経済危機

2012年12月21日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 「まさか、自分の勤務先を提訴する日が来ようとは思いもよりませんでした」

 リコーでソフト技術者として働いていた太田由美さん(仮名)がこんな書き出しで始まる意見陳述書を東京地方裁判所に提出したのは今年11月16日のこと。

 太田さんは昨年7月、会社側から退職勧奨を受け、拒んだところ、グループの物流会社に出向を命じられている。ところが、そこでの仕事は、包装保管されている4ミリ四方の小さな半導体を、ピンセットで出荷用のトレイに1個ずつ載せ替えるというもの。

 専門分野とはあまりに異なる仕事への配置転換に、他の社員1人と共に今年2月、出向の無効を訴える労働審判を起こし、認められたものの、会社側が異議を申し立てたため民事訴訟に移行。陳述書はそこで出したものだ。

 リコーは、2008年3月期までの5年間、830億円から1117億円の連結最終利益を上げてきたが、リーマンショックに直撃された2009年3月期に同65億円に急落。以降も270億円(2010年3月期)、186億円(2011年3月期)と低迷が続き、前期はついに創業以来の最終赤字(▲445億円)に沈んだ。

 太田さんらへの退職勧奨は、その再建策として打ち出した全従業員の1割、1万人削減によるものだった。だが、太田さんらが問題にしているのは、そこで「なぜ、自分たちが選ばれたのか理由も示されず、一方的に退職を勧奨された」ことだという。

 「太田さんにお願いできる仕事はなくなります」

 大規模な業績改善策を動かし始めて間もない昨年7月、太田さんは上司に呼ばれ、突然、言い渡されたという。動転した太田さんは、それでも「何故なのか」と食い下がる。さらに、それより以前、3月に「『次のキャリア形成を図りたいから新たな仕事がしたい』と申し出ている」とも訴えたが、反応はなかった…。

コメント0

「記者の眼」のバックナンバー

一覧

「賃金下落に潜む新たな経済危機」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック