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教え方が分からない上司、教えてもらうばかりの部下

  • 高柳 正盛

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2012年12月27日(木)

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 「あんたもまだ若いんだから、一刻も早く日本を出て、海外で働いた方がいい。この国はやたらと法人税が高いし、様々な規制があって、とても商売がしにくい。しかも、苦労を重ねて成功した人を尊敬せず、すぐにねたんで足を引っ張ろうとさえする。

 今後、日本の国力は必ず衰える。これまでの様な拡大成長なんて、あり得ませんな。僕があんたくらいの年齢だったら、すぐにでも海外で仕事をするね」

 日本マクドナルドの創業者、藤田田さんにこうアドバイスされたのは、ほんの10年前のことです。

 今、日本の状況を鑑みて、藤田さんの言う通りにした方が良かったのかどうかは判断の分かれるところだと思いますが、当時、私は記者としての仕事がとても楽しく、日本を出る気はありませんでした。なので、こう藤田さんに質問しました。

 「それでも日本に残りたいのですが、どうすればいいでしょう?」

 「自分で必死に学ぶしかありませんよ。まずは語学だな。英語はもちろん、できればもう1カ国語を身につける。中国語かフランス語かな。あとは財務。僕は、マクドナルドの新入社員に簿記3級を取ることを義務付けているんだよ」

若かった筆者に日本脱出を勧めた藤田田氏(写真:清水 盟貴)

 なぜ藤田さんは、新入社員に簿記3級を取らせようとしたのか。藤田さんが店を回っていたとき、こんなことがあったからだそうです。

 ある店舗の若手社員が藤田さんに聞いてきました。

 「社長、損益分岐点って何ですか?」

 藤田さんは「あー、これはだめだ」と思ったそうです。

 マクドナルドは一つひとつの店舗が稼ぐ小さな利益を積み重ねて、あれだけの会社としての利益を確保している。

 店のリーダー役を担う社員がそんなことを言っているようでは、会社の成長どころか、存続さえおぼつかない。だから、社員に簿記3級を取ることを義務付けたというのです。

大卒よりも商業高校卒が頼りになる理由

 藤田さんはこんなことも言っていました。

 「偉そうに『大卒でござい』なんて顔をしているけれど、そんなヤツに限ってちっとも数字が読めないんですな。商業高校を出てきた18歳の社員の方が、きちんと帳簿の意味が分かるし、頼りになる。

 まあ、そういえば僕も東大の法学部を出たけれど、貸借対照表や損益計算書の読み方を教わった覚えはないな」

 日本の教育が実学を軽視する傾向を、藤田さんは嘆いていました。

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三品 和広 神戸大学教授