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インドで出合った天ぷらと大浴場

日立ライフ、「日本式ホテル」への挑戦

  • 阿部 貴浩

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2013年1月8日(火)

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 デリーの中心部から地下鉄で約40分。スルタンプルという駅を降り、人と牛で混雑する雑踏の中を5分ほど歩くと、商店の裏手に白いホテルが見えた。名前は「アヴァロン・コートヤード」。玄関を入ると日本語の張り紙があり、ジャパン・デスクと書かれた机には、日本人の女性が座る。レセプションで応対するのはインド人だが、「いらっしゃいませ」と片言の日本語で話しかけてくれた。

 部屋には大型のベッドにパソコンを使える机がある。テレビをつけるとNHKの国際放送が流れ出す。小さなキッチンには冷蔵庫と湯沸しポット、電子レンジが付いており、その気になれば簡単な料理もできそうだ。ホテルの案内やテレビの説明書などは日本語で書かれ、ルームサービスにあった「お夜食セット」のメニューは、おにぎりだ。部屋が広い事を除けば、日本の駅前にあるビジネスホテルと変わらない。このホテルを運営しているのは日立ライフ(茨城県日立市)。不動産事業が本業の同社が、なぜインドでホテルを運営しているのだろうか。

アヴァロンホテルの館内。和風のインテリアになっている

 インドを訪れた時期は11月の末だ。季節は乾季で、デリーでは夜になると肌寒いほどの気温になる。しかし、5月には50度近くまで気温が上がり、雨季には道路が水浸しになる。デリー市内は渋滞がひどく移動の時間が読めない。タクシーに乗るにも、まずは運転手との料金交渉でエネルギーを使う。

 食事にも困る。生水は飲めないし、ミネラルウオーターも開封の跡が無いか確かめる必要がある。生野菜を食べようとしたら、「農薬が多いし、洗った水が怖い」として同行者に止められた。牛肉と豚肉は食べられず、カレーに入っているのはチキンとマトン。カレーには想像以上に油が使われており、慣れない日本人はお腹を壊すことが多い、とも教えられた。

日系企業が1000社近く進出

 インドはアジアの中でも将来の経済成長を強く期待されている国だ。若年人口が多く、就労人口が過半を占める人口ボーナス期が2040年まで続くと試算されている。日本からは1000社近くが進出しており、最近は年平均で100社程度の増加だ。仕事で訪れる出張者は、これからも増え続けるだろう。しかし、仕事以前に、インドという国は慣れるのに時間がかかる。

 現地に駐在しても問題は多い。買い物や病院、子供の教育、住宅の不具合。半年間滞在している日本人は「牛肉の夢を見る」と嘆いていた。駐在員が日本に帰国し、戻ってきたら家に猿が住んでいたという冗談のような話もある。

 出張した日本人が安心して滞在し、駐在員同士が家族と共に交流できる場所が必要だ。それこそが、日立ライフがインドでホテルを運営しようとした動機だった。

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