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現地生活を体験せずして実現できず

誰のためのスマートシティなのか(その4)

2013年1月18日(金)

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 今回は、まずプライバシーについて考えてみましょう。

 スマートシティへの取り組みの一環として、センサーを使って環境情報などさまざまなデータを集めることがあります。この延長にビッグデータがありますが、すべての情報を集められてしまうことを不愉快に感じる人も出てくるはずです。

 このため、例えばカメラで撮影したデータを蓄積していくときに、不要なデータや個人情報はその時点で隠し、封印できるようなセンサーの研究開発が行われています。

 現状の技術では、スマートシティでも、その他の用途のビッグデータでも、収集したデータは漏れ出してしまいます。パターン認識技術などによるプライバシー保護が有効ですが、こうした技術を支えていく手法が日本で開発されることに期待しています。

 ただし、これらの技術については、世界各地ですでに開発が進んでいます。開発された技術をどのように標準化していくかがポイントになりそうです。

米国は「もの」ではなく「こと」を輸出

 これまで3回にわたって述べてきたスマートシティですが、取り組む際のカギは、地域によって必要なことや条件がバラバラなことをまず理解することです。多様性への対応、つまりダイバーシティが問われる分野で、日本の特定の地域で完成させたものを何でも輸出するという取り組み方は間違っているように感じています。

 その昔、「パパは何でも知っている(Father Knows Best)」という米国のテレビ番組が放映されていました。自宅には自家用車があり、大きな冷蔵庫があり、コーラはいつでもたくさん飲むことができる。この番組を見ていた当時、うらやましい生活だなとあこがれたものです。

 こうしたテレビ番組に象徴されるように、米国が巧みだったのは日本に「もの」ではなく「こと」や生活様式を輸出した点です。

 同様に、米国のスマートシティへの取り組みでは、米国の文化や生活を輸出するような印象を受けています。これに対して欧州が抵抗したり対抗したりしようとしていますが、日本の場合は文化を輸出するより製品を輸出したいという意図を感じます。

 このような動向や顧客を知るためにも、日本の関連企業にはもっと海外に出ることを期待しています。

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「現地生活を体験せずして実現できず」の著者

田中 芳夫

田中 芳夫(たなか・よしお)

東京理科大学大学院教授

産ー官ー学での経験をもとに、これからの人たちと価値づくりを一緒に考えていきたい。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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