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点滅し始めた「崩壊」のシグナル

「地球社会への最終警告書」を読み解く(第1回)

2013年2月6日(水)

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 1972年に世界的シンクタンク、ローマ・クラブが出した世界予測『成長の限界』は、資源枯渇や持続可能性について全世界が考えるきっかけになった。40年後の今、著者の一人、ヨルゲン・ランダースが『2052 今後40年のグローバル予測』を発表した。『成長の限界』を受け継いだ「21世紀の警告書」の中身を、同書日本語版の解説を執筆した竹中平蔵氏と著者ランダースの言葉からひも解く。まずは今回から2回にわたり、竹中氏による解説をお届けする。

 この1月、『2052 今後40年のグローバル予測』という本が上梓された。この本は、今から40年前、世界の人々に重大な警告を発したローマ・クラブ『成長の限界』(日本語版はダイヤモンド社、1972年)を受け継いで、21世紀への警告書としてあらためて世界に問い直したものだ。

 著者のヨルゲン・ランダース(ノルウェービジネススクール教授)は、1970年代に「成長の限界」に関する研究が始まった時点から、直接・間接に地球社会の将来に関するこのような作業に関与してきた。まさに、元祖『成長の限界』の手になるこの本は、混沌の21世紀を私たちがどのように生きるべきか、貴重な道しるべとなる。

“21世紀のマルサス”か

 経済学者である私としては、こうした警告の書を読むと、イギリスの経済学者ロバート・マルサスが18世紀末に記した、あの『人口論』を想起する。食料を生産するための耕作地の増加が人口の増加に追い付かず、人類は飢餓・戦争など悲惨な状況に突き進む……。マルサスがそう主張するのを聞いて、イギリスの歴史家トーマス・カーライルは「経済学はなんと陰鬱な学問(dismal science)か」と述べたという。

 『2052』の著者ヨルゲン・ランダースは地球社会の将来に対し厳しい警告を発しているという意味で、21世紀のマルサスかもしれない。しかし同時に著者はこの本において、厳しい将来は私たちの行動で変えることができる、という主張も繰り返し述べている。ランダースの警告をマルサスのように陰鬱と受け取るかどうか、私たちの今後の行動次第であることも、重要な含意であろう。

 以下では、2010年代初めの現時点でこの本を読む機会に恵まれた私たちが、いったいどのように問題提起を受け止め、いかに行動するべきなのか、考えてみたい。

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「2052年からの警告」のバックナンバー

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「点滅し始めた「崩壊」のシグナル」の著者

竹中 平蔵

竹中 平蔵(たけなか・へいぞう)

慶応義塾大学教授

1951年和歌山市生まれ。73年一橋大学経済学部卒業、96年、慶応義塾大学総合政策学部教授。政府諮問会議メンバー、金融担当大臣・経済財政政策担当大臣・郵政民営化担当大臣などを歴任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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