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安倍政権が頼る“仕事師官僚OB”

豊富な経験と人脈が安全運転の支えに

2013年2月7日(木)

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 安倍晋三政権の出足が快調だ。円高とデフレからの脱却に向け日銀に大幅な金融緩和を促すと同時に、2012年度補正予算案と2013年度予算案を矢継ぎ早にまとめた。

 市場は円安進展と日経平均株価の上昇で応え、1月末に実施された各種世論調査では、内閣支持率が軒並み昨年末の発足直後から上昇した。

 「これ以上ないぐらいのロケットスタートだね」。安倍晋三首相は周囲にこう満足げに語っている。

 順調な船出の背景には幾つもの要因があるが、安倍首相に近い議員は「前の政権時の反省が生かされていることが大きい」と指摘する。

ロケットスタートの陰に「失敗の反省」

 その1つが、国民の生活に直結する経済の再生に真っ先に取り組む姿勢を強調したことだ。

 2006年の第1次安倍内閣では、「戦後レジームからの脱却」を旗頭に、憲法改正や集団的自衛権の行使、教育再生といった保守色が濃い安倍首相がこだわりを持つ政策に就任直後から着手。憲法改正の手続きを定めた国民投票法の制定や教育基本法の改正、防衛庁の省昇格などは実現した。

 だが、国民の大半が望む景気対策などに後ろ向きとの印象を持たれたことが2007年の参院選惨敗の主因の1つになったと安倍首相本人も認めている。

 今年7月には鬼門の参院選を控える。「1に経済、2に経済」(自民党幹部)の姿勢を強調する背景には、過去の失敗を踏まえた安倍首相の確信がある。

 政権運営上の特徴として、霞が関との良好な関係を重視していることも挙げられる。

 実は、官僚の間では、「政官関係がぎくしゃくするきっかけを作ったのが前の安倍政権」との見方が広がっている。

 首相官邸に親しい中堅の政治家を補佐官として集め「政治主導」を演出する一方、公務員制度改革に取り組む過程でことさらに霞が関との対決構図を作り上げた。そんな手法が当時、官僚から強い反感を買い、官邸内の不協和音や求心力の低下につながっていった経緯がある。

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「安倍政権が頼る“仕事師官僚OB”」の著者

安藤 毅

安藤 毅(あんどう・たけし)

日経ビジネス編集委員

日本経済新聞社で経済部、政治部などを経て2010年4月から日経ビジネス記者。2012年4月から現職。政治、経済政策を中心に執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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