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手塚治虫に学ぶ、「神様」の人間らしさ

飽くなき探究心、対抗心が新しい文化を生む

2013年2月14日(木)

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 2月9日、多くの漫画家が、ある漫画家の作品のキャラクターを自身のタッチで描き、ツイッターなどを通じて投稿した。日本が世界に誇るマンガの神様、手塚治虫が生んだ数々のキャラクターがタイムラインに並んだ(まとめサイトはこちら)。

 マンガ専門の古書店として知られる「まんだらけ」が、手塚の命日である2月9日をマンガの日と制定しており(日本漫画協会は文化の日にちなんで11月3日をマンガの日としているが、その日は手塚の誕生日でもある)、それにちなんで手塚を慕う多くの漫画家やイラストレーターがオマージュとして、作品を投稿したのだ。

 今秋には著作「ブッダ」を原作にした映画(続編)の公開が予定されるなど、60歳の若さで胃がんに倒れてから四半世紀が経とうとする今もなお、神様の作品は輝き続けている。

 病床でも仕事を続け、生涯で描いた原稿は実に15万枚に及ぶ。畏敬の念を抱き、人は「マンガの神様」と讃える。近寄りがたい存在のようにも感じるが、彼の生き方を見ると、神様というよりもむしろ極めて人間らしい一面が垣間見える。

対抗心むき出しの負けず嫌い

 神様というと、万能の力を持って常に先頭に立ち続けるようなイメージを抱きがちだ。だが、実際の手塚は1960年代など、しばしばスランプが続く時期もあった。少年漫画ブームが去り、「もう手塚は終わった」と言われた時期もある。だが、誰よりも負けず嫌いな手塚は、常に第一線でいたいという気持ちが強く、筆を止めることはなかった。

 水木しげるの妖怪漫画が流行れば、対抗して「どろろ」を描き、スポコンマンガの川崎のぼるや代表作に「ゴルゴ13」があるさいとう・たかをがヒットを飛ばせば、児童向けのかわいらしいタッチから劇画調の作風に転換。性描写も描くようになった。これまでのキャリアや地位があったとしても、ライバルの得意分野に踏み込み、泥臭いまでの対抗心、闘争心をむき出しにしていたという。

 神様・手塚の人間臭さは、作品からも感じ取れる。病床でも描き続け、結果的に未完のまま絶筆となった3作品(「グリンゴ」「ルードウィヒ・B」「ネオ・ファウスト」)のうち、ネオ・ファウストはとりわけ手塚の生へのこだわりを感じるものだ。

 ドイツの文豪ゲーテが書いた戯曲「ファウスト」は、主人公が悪魔と契約して願望を聞き入れてもらう代わりに、自らの魂を譲り渡すという作品だ。

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「手塚治虫に学ぶ、「神様」の人間らしさ」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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