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選挙区ごとの「ローカルマニフェスト」を

日本における政治マーケティングの可能性

  • 鈴木 崇弘

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2013年2月21日(木)

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 前回の記事で、日本における政治マーケティングの普及・確立は難しいのではという指摘があることを記した。

 他方、最近では、政党や議員、あるいはメディアなどによって、政策あるいは政党や議員・候補者および内閣の支持などに関する世論調査が積極的に行われ、その結果が党の代表や首相の交代を生むこともあり、世論調査の結果が政治を動かしてしまうような事態も起きてきている(注1)。このため、世論調査が政局を誘導しているとか、世論調査政局などといわれることもあり、世論調査の弊害や問題が指摘されることも多くなってきている。

 しかしながら、これらの世論調査のほとんどは、調査する側の決め打ちの調査であって、実施する側が、知りたいこと、あるいは期待していることに基づいて世論調査が行われているのである。要は、政策や政治に関する明確な意見や考えを必ずしも有しているわけではない国民・有権者の思いや、潜在的な考えを正確にとらえるものではないのだ。

 米国における有権者のデーターベースの活用など(注2)のように、もっと国民や有権者の立場や深層心理から、彼らの政治や政策に関する思いを理解する必要があるのだと思う。

行政中心の世論集約では難しい時代に

 日本では、世論や政策情報の集約は、これまでは行政を中心に行われてきた。各省庁は、所管する業界団体などがあり、そこからの情報を集約し、それに基づいて政策案を形成し、それを与党内の政策形成プロセスにのせて、当該政策案に関連する業界の意向や意見は、与党所属議員(いわゆる族議員など)を通じて反映させ、その調整のなかで与党内の全体の統一を図りながら、政策づくりをしてきたのである。

 ところが、日本では高度成長は既に終わり、全体のパイが大きくなりにくい状態にあるために、業界や企業間の利益相反や利害衝突が起きるようになってきている。このことは、政策における優先順位をつけることが難しく、政策形成がより困難になってきたことを意味する。

 また行政と業界などの関係性が問われるようになり、両者の意思疎通が図りにくくなり、さらに業界や企業の現状や状況も把握しにくくなってきた。

 さらに高度成長時代は、業界、ひいては企業を通じて、給与の向上や福利厚生の提供などの政策的メリットを、国民の多くが享受することができた。この場合は、業界や企業の状況を把握すれば、多くの国民の世論や政策の現場の情報を集約できたことを意味した。

 しかし、社会・経済構造の変化(注3)などによって、業界や企業の情報を集めても、多くの国民の意思を反映する世論集約や政策現場の状況把握が難しくなってしまった。

 そして選挙制度に小選挙区制が導入されると、候補者は従来のように、自分の後援会のメンバーの意向や意見を聞いているだけでは、選挙区全体の有権者や住民の考えを把握できなくなり、当選できないような状況が生まれてきたのである。

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